窓全開より自動換気装置が効率的 コロナの室内対策/弘大調査

弘前大は14日、新型コロナウイルス対策として推奨されている室内の換気について、室内外の空気を自動で入れ換える換気装置があれば、窓を30分に1回全開にした場合以上の効果が得られるとの実験結果を発表した。同大の渡邊淳平副学長は「冬季に北国で窓を.....
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 弘前大は14日、新型コロナウイルス対策として推奨されている室内の換気について、室内外の空気を自動で入れ換える換気装置があれば、窓を30分に1回全開にした場合以上の効果が得られるとの実験結果を発表した。同大の渡邊淳平副学長は「冬季に北国で窓を開け続けることは厳しい。ほかの大学や学校でも参考になるのでは」としている。[br][br] 室内の換気について、文部科学省などは「可能な限り常時、困難な場合は30分に1回以上窓を全開にする」との方法を示している。ただ、冬季に窓を開けて授業を行うことに、同大の教職員や学生から「寒い」「どのくらい窓を開ければ効果があるのか分からない」などの声が出ていた。[br][br] 寒さに対応しながら効率良く換気する方法を探るため、同大施設環境部が昨年12月、講義を行っている教室で実験を実施。▽窓を閉めた状態で換気装置のみ使用▽教室の窓とドアを常時数センチ開ける―の二つのケースで室内の二酸化炭素濃度を測定した。教室の収容定員は106人だが、在室していた生徒は35人程度。室内では暖房を使用した。[br][br] 結果として、室内の二酸化炭素濃度などから推計した換気量は、いずれのケースでも30分に1回窓を全開にした場合を上回った。[br][br] 同大は換気装置ごとに換気できる量が異なる点を踏まえ、各換気装置で対応できる部屋の大きさや人数であれば、窓を開けなくても十分換気できる―と結論付けた。[br][br] 実験結果は県内の高校や、県と弘前市の教育委員会のほか、北海道と東北地方の大学にも送付する予定。