【新型コロナ】三沢市内2飲食店名公表から1週間/市民に不安広がる

三沢市内での感染確認を受け、ランチ営業を始めた工藤亮さん。徹底してきた感染防止対策を続けながら「今はできることをやるほかない」と歯を食いしばる=8日、同市の「炭火焼いろり」
三沢市内での感染確認を受け、ランチ営業を始めた工藤亮さん。徹底してきた感染防止対策を続けながら「今はできることをやるほかない」と歯を食いしばる=8日、同市の「炭火焼いろり」
三沢市内の飲食店2店舗で従業員が新型コロナウイルスに感染し、利用客を特定できない恐れがあることから青森県が店名を公表してから10日で1週間が経過した。そのうち1店はクラスター(感染者集団)発生と判断され、市内では感染経路不明の市職員も確認。.....
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 三沢市内の飲食店2店舗で従業員が新型コロナウイルスに感染し、利用客を特定できない恐れがあることから青森県が店名を公表してから10日で1週間が経過した。そのうち1店はクラスター(感染者集団)発生と判断され、市内では感染経路不明の市職員も確認。突如感染が拡大する事態となったことから、市民は「どこからウイルスをもらってくるか分からなくなった」と感染防止対策に気を引き締める。一方、会食控えの影響を受ける飲食店関係者は「できることをやって利益を出していくしかない」と険しい表情だ。[br][br] 「三沢は人の出入りが多い街。いつかは出ると思ってはいたが…」。市民には不安の色が広がる。ある飲食店の30代男性店主は「今まで人ごとだったが、どこでも起こり得ることだと実感した」と話す。[br][br] 感染確認を受け、「布マスクから常に新品の使い捨てマスクに替えた」「買い物の機会を減らすため、一度に買う量を増やした」などと注意を強める市民も。同市平畑1丁目の40代主婦は「これからは気を付けながらウイルスと共存していくしかない」とつぶやく。[br][br] 感染確認後、飲食店が営業を自粛するなど、商業者には対策の動きも出た。三沢は人口当たりの飲食店数が県内トップクラスとされる街。飲食店で感染が広がる事例が多い状況からも、営業を続ける店は強い打撃を受けている。[br][br] 同市中央町2丁目の居酒屋「炭火焼いろり」は、2飲食店での感染確認を受けて方針を切り替え、ランチ営業や弁当の販売に乗り出した。店主の工藤亮さん(28)は「店の感染防止対策を徹底しても、どこまでやればいいのか分からなくなる。だが、店を閉めて利益がなくなるよりは、できることをやるしかない」と歯を食いしばる。[br][br] 小桧山吉紀市長は「感染の広がりに危機感を持っている」と現状を重く受け止める。拡大防止や市民への情報提供にさらに努める意向を示し、市民に「『感染しない、させない』との緊張感を持ち、対策を徹底してほしい」と求めている。三沢市内での感染確認を受け、ランチ営業を始めた工藤亮さん。徹底してきた感染防止対策を続けながら「今はできることをやるほかない」と歯を食いしばる=8日、同市の「炭火焼いろり」