東通で成人式「一生の思い出に」 感染対策徹底、青森県南唯一開催

式典中に身に着けていたマスクを外し、記念写真に納まる新成人ら=9日、東通中体育館
式典中に身に着けていたマスクを外し、記念写真に納まる新成人ら=9日、東通中体育館
11日は成人の日。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って全国各地で式典の延期、中止が相次ぐ中、青森県南地方の市町村では唯一となる成人式が9日、東通村で行われた。村は県外からの出席者に2度のPCR検査を求めるなど、感染対策を徹底。華やかな振り袖.....
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 11日は成人の日。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って全国各地で式典の延期、中止が相次ぐ中、青森県南地方の市町村では唯一となる成人式が9日、東通村で行われた。村は県外からの出席者に2度のPCR検査を求めるなど、感染対策を徹底。華やかな振り袖やスーツに身を包み、大人としての門出を祝ってもらった新成人からは「一生の思い出になる」などと晴れ舞台を準備した関係者に対する感謝の声が聞かれた。[br][br] 対象者77人中25人が出席。村によると例年は対象者の4~5割が参加するが、今年は3割程度にとどまった。出席者のうち県外在住の10人は、村が送付したPCR検査の簡易キットで陰性を確認した上で昨年末までに帰省。4日には看護師や保健師の立ち会いの下、県内在住の15人と共に再度PCR検査を受けて陰性を確認。全員が健康観察を継続した上で式に臨んだ。[br][br] 式典当日も会場の村立東通中体育館では座席の間隔を空け、出席者に入場前の検温、手指消毒の徹底を要請。健康観察のチェックシート記入や過去2週間の行動履歴表提出も義務付けて感染予防対策を徹底した。式典で出席者がマスクを外したのは最後の記念写真撮影時だけだった。恒例の地元の子どもたちによるアトラクションは取りやめ、来賓の出席者数も抑制した。[br][br] 出席した新成人のうち、会社員の濱端夢美さん(六ケ所村)は「こういう場を設けていただいたことで成人したという自覚がある。一生思い出に残る」と、厳しい状況下で式典を実現させた関係者に謝意。大学生の東田貴仁さん(宮城県柴田町)は「そろって成人式を迎えられて良かった。将来は村に帰ってきて、村に貢献したい」と決意を新たにしていた。[br][br] 今月に入って式典を中止、延期する市町村もある中、開催を決断した越善靖夫村長は「延期したとして開催できるか分からない。いろいろ考えたが、村診療所の医師とも相談してPCR検査を実施して開催することを決めた。一生に一度の記念すべき日を祝ってあげたかった」と話した。[br][br] 青森県内では10日、中泊町と蓬田村でも成人式が行われる。式典中に身に着けていたマスクを外し、記念写真に納まる新成人ら=9日、東通中体育館