「五戸バオリ」で県伝統工芸士に 稲村さん技術継承に意欲

若宮佳一町長(右)に認定を受けたことを報告する稲村幸男さん(右から2人目)
若宮佳一町長(右)に認定を受けたことを報告する稲村幸男さん(右から2人目)
五戸町伝統の編みがさ「五戸バオリ」の制作者として、青森県伝統工芸士に認定された同町の稲村幸男さん(68)が24日、町役場に若宮佳一町長を訪ね、「伝統工芸士としての責任を果たしていきたい」と技術の継承に意欲を示した。 五戸バオリは、編み方やつ.....
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 五戸町伝統の編みがさ「五戸バオリ」の制作者として、青森県伝統工芸士に認定された同町の稲村幸男さん(68)が24日、町役場に若宮佳一町長を訪ね、「伝統工芸士としての責任を果たしていきたい」と技術の継承に意欲を示した。[br][br] 五戸バオリは、編み方やつばの曲線部分のはねが特徴で、同町蛯川地区が発祥。江戸時代末期から作られるようになり、農家などに日よけや雨よけ用として重宝された。今は稲村さんが唯一の作り手で、県伝統工芸品に指定されている。[br][br] 稲村さんは、2004年から父の故政吉さんに作り方を習い始め、後に独立。07年からはバオリの材料となるイグサの栽培も行っている。[br][br] 現在は弟子が1人いるほか、週に1度、町内在住者や自身の孫に制作を指導。毎年、公民館講座でも講師を務め、後進の育成に尽力している。[br][br] 稲村さんはこの日、自作した五戸バオリを持参し、若宮町長や澤田尚教育長らに喜びを報告。若宮町長は「古くから伝わる技術が県に認められ、全国からの注目も高まっている。今後、ますます五戸バオリの魅力を発信してほしい」と激励した。[br][br] 稲村さんは取材に「伝統を絶やさないよう、技術を広めていきたい」と力を込めた。若宮佳一町長(右)に認定を受けたことを報告する稲村幸男さん(右から2人目)