MOX工場、完成目標「24年度上期」 原燃2年延期へ

日本原燃が2022年度上期(4~9月)に設定するMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料加工工場(六ケ所村)の完成目標を、24年度上期に2年程度先送りする方向で調整していることが7日、複数の関係者への取材で分かった。延期は通算7回目。 .....
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 日本原燃が2022年度上期(4~9月)に設定するMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料加工工場(六ケ所村)の完成目標を、24年度上期に2年程度先送りする方向で調整していることが7日、複数の関係者への取材で分かった。延期は通算7回目。[br][br] MOX工場は新規制基準の適合性審査に事実上合格しており、9日に原子力規制委員会が審査書を議論。決定されれば、正式合格となる。これを受けて原燃は延期を正式に決め、年内にも県と村へ報告する。[br][br] 原燃の増田尚宏社長は10月29日の会見で、現在の完成目標は実現のハードルが高いとした上で、「許可(正式合格)のタイミングからそれほど遅れないうちに(新たな目標を)示したい」と話していた。[br][br] 10年10月の着工。14年に原燃が規制委に申請した審査は長期化し、15年に工事を中断した。16年11月には防火、耐震などの観点で新基準に適合させるため、メインとなる燃料加工建屋で一部の階高を高くしたり、増床したりする設計変更の方針を示した。[br][br] 現時点で、最深部に当たる地下3階の基礎部分の工事までしか取り掛かれていない。さらに、本格的な工事再開には詳細設計の認可(設工認)を受ける必要がある。2年程度という延期幅は、設工認の審査期間や建屋がほぼない現状を踏まえたとみられる。