「青森の情報発信したい」青森公立大の現役女子学生3人が起業

「わとな」を立ち上げた(左から)澤田宇京さん、山田晴香さん、宮古沙紀さん=26日、青森市
「わとな」を立ち上げた(左から)澤田宇京さん、山田晴香さん、宮古沙紀さん=26日、青森市
青森公立大の現役女子学生3人が今月、青森市で株式会社「わとな」を立ち上げた。情報通信技術(ICT)を活用し、情報発信が困難な個人事業者らに代わってホームページ(HP)や広告の作成、会員制交流サイト(SNS)の代行運営などを手掛ける。青森県内.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 青森公立大の現役女子学生3人が今月、青森市で株式会社「わとな」を立ち上げた。情報通信技術(ICT)を活用し、情報発信が困難な個人事業者らに代わってホームページ(HP)や広告の作成、会員制交流サイト(SNS)の代行運営などを手掛ける。青森県内では珍しい学生起業家。目指しているのは、青森のあらゆる情報を発信する「地域情報特化型メディア」だ。[br][br] メンバーはいずれも3年で、会社代表の山田晴香さん(21)=青森中央高出=、マーケティング責任者の宮古沙紀さん(21)=明の星高出=、クリエーティブ責任者の澤田宇京さん(21)=木造高深浦校舎出=。3人は2年前に同じゼミで知り合った。「現在は友達兼ビジネスパートナーという感覚」と声をそろえる。[br][br] 社名の「わとな」は、津軽弁の“わ”(私)と、“な”(あなた)を用い、人と人とのつながりを大切にするという思いを込めた。[br][br] 起業のきっかけは、新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少した同市内の飲食店を支援する「あおもりTAKE OUT」のサイト運営を、ゼミ生として手伝ったこと。[br][br] 東京や大阪などに緊急事態宣言が出た4月7日にサイト運営がスタート。閲覧数は最大で1日4万回を超えた。情報を求める人へ、ICTを使って的確に情報を伝える活動にやりがいと手応えを感じた。[br][br] 市内に借りた一軒家がオフィス。既にHPや動画広告などの作成依頼が数件寄せられ、打ち合わせに入っている。その傍らで、県内の複合的な情報を扱うHPの運営を目指して準備作業を進めているという。[br][br] 山田さんは「一から会社を立ち上げるのは貴重な経験。支えてくれた人や環境に感謝したい」とし、「青森県にある需要にしっかりと応え、会社を大きくしていきたい」と意欲。宮古さんは「会社の窓口として地域の方と積極的に関わることで営業力や技術を身に付け、地域課題解決のお手伝いができれば」と話した。[br][br] 澤田さんは「最新のICT技術を青森県に合った形にカスタマイズし活用することで、県がそのモデルとして紹介されるようになったら」と夢を語った。[br][br] 県によると、2015年~19年の過去5年で、県内創業支援拠点を利用した創業者570人のうち、20代は58人と、若者の創業は約10%にとどまる。[br][br] 3人のゼミ担当で、社外取締役も務める木暮祐一准教授は「学生の起業は海外や首都圏では特別なことではなく、青森は周囲の環境が整っていない」と課題を指摘。「今回の起業が青森のICTリテラシー(活用能力)向上に寄与し、起業を志す人たちの役に立ったら」と学生の活躍に期待を込めた。「わとな」を立ち上げた(左から)澤田宇京さん、山田晴香さん、宮古沙紀さん=26日、青森市