北海道・東北地方の食品スーパー企業グループ「アークス」(札幌市)は17日、栃木県内を中心にスーパーを運営する「オータニ」(宇都宮市)と経営統合に向けた協議を進めることで合意したと発表した。アークスがオータニを完全子会社とする方針。統合が完了すれば、北東北で店舗展開する「ユニバース」(八戸市)を含め、アークスグループは11社体制となる。[br][br] 同日、アークスとオータニの両社が基本合意を結んだ。今後、オータニの経営環境や財務状況などに関する調査を経て、経営統合の方法を決定。来年1月中旬までに最終契約を締結し、同3月の統合を目指す。[br][br] 企業の合併・買収(M&A)で業界再編を進めてきたアークスは現在、10社体制で計343店舗を展開。栃木県を拠点とするオータニが傘下に加われば、初めて関東圏で店舗を持つことになり、グループのエリアは北海道から北関東にかけた東日本に拡大する。[br][br] このほか、アークスは「新日本スーパーマーケット同盟」として、バローホールディングス(岐阜県恵那市)、リテールパートナーズ(山口県防府市)と資本業務提携を締結。相乗効果やスケールメリットを生かし、流通大手に対抗し得る地域企業ネットワークの構築を推進している。[br][br] オータニは栃木県内を中心に31店舗を展開。2020年8月期通期の決算は、売上高294億2600万円、純利益2億900万円だった。アークスとの経営統合により、商品調達や店舗運営の効率化、情報システムの活用などを図る。