八食センター40周年 青森県内最大の観光誘客施設に成長

11月で開業40周年を迎えた八食センター。地元客や観光客に支持され、青森県内最大の観光関連施設となった=10日、八戸市河原木
11月で開業40周年を迎えた八食センター。地元客や観光客に支持され、青森県内最大の観光関連施設となった=10日、八戸市河原木
八戸市河原木の八食センターが、今月で開業40周年の節目を迎えた。地場産の鮮魚を中心に、多様な業種の店舗が“食のテーマパーク”を形成。全国からの観光客を含め、年間約270万人が来場する青森県内最大の観光関連施設に成長した。若い世代の誘客にも注.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
八戸市河原木の八食センターが、今月で開業40周年の節目を迎えた。地場産の鮮魚を中心に、多様な業種の店舗が“食のテーマパーク”を形成。全国からの観光客を含め、年間約270万人が来場する青森県内最大の観光関連施設に成長した。若い世代の誘客にも注力し、将来を見据えた八食の在り方を模索している。ただ、今年は新型コロナウイルスの影響を受け、感染防止を第一にした営業活動を展開。対策強化を図った上で13日に「大創業祭」をスタートさせる。[br][br] 八食は1980年11月にオープン。同市の陸奥湊地区を拠点にしていた事業者の有志が、郊外に新天地を求めたのが始まりだ。当時、辺り一帯は水田地帯だったが、八食の発展とともにホームセンターや書店などの商業集積も進んだ。[br][br] 2002年12月の東北新幹線八戸開業が大きな転換点となり、飲食棟「厨スタジアム」などを新たに整備して施設の規模を拡大。年間来場者数は03年に300万人を突破し、開業30周年を迎えた10年には過去最高の約340万人が訪れた。[br][br] 近年はピーク時から減少傾向にあるが、青森県南地方や岩手県北エリア、秋田県北東部の約70万人に上る商圏を築き、観光客の売り上げも3割前後を占める。[br][br] 全国的にも珍しい「郊外型市場」として、協同組合が施設を運営し、核店舗がないのも特徴の一つだ。現在は主力の鮮魚や青果、精肉、乾物珍味、菓子、飲食といった業種の60店舗(組合員数51)が入居する。[br][br] 一方、八食は組合員の高齢化や後継者不足の課題に直面している。持続可能な運営を目指し、若手組合員や市内外の大学生のアイデアを取り入れた将来ビジョンを検討中だ。子育て世代の誘客に向け、厨スタジアム2階にある子どもの遊技場「くりやランド」をリニューアルする計画もある。[br][br] 40周年記念の大創業祭は13~29日がイベント期間。最高10万円分の買い物券が当たる「大抽選会」(23日まで)などを実施する。新型コロナ対策として抽選会場を2カ所に分け、接触機会を減らすため抽選にはタブレット端末を使用する。[br][br] 八戸学院大との連携企画も展開し、学生が八食の魅力的な商品やスポットなどを選んだ「八食の良いもの40選」の店内マップを作成。地元食材を使ったタパス&ピンチョス(小皿料理、軽食)を考案する「8学マルシェ」では、8種類をセットにした商品を作り、14、15、21、22、23日に1セット千円(税込み、各日20セット限定)で販売する。[br][br] 協同組合の上平靖文理事長は「地域の方々に支えられて40周年を迎えた。当面は感染防止を図りながら『ウィズ・コロナ』の商売を重視していく」と強調。今後の施設運営に関しては「若い世代にも来店してもらうため、新たに八食で起業したい若者を探していきたい」との考えを示した。11月で開業40周年を迎えた八食センター。地元客や観光客に支持され、青森県内最大の観光関連施設となった=10日、八戸市河原木