接触者把握が鍵、封じ込めなるか/八戸のクラスター

八戸市の「デイサービスセンターひまわり苑」と、サービス付き高齢者向け住宅「ファインスカイ」で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)について、市は5日、両福祉施設の全職員と全利用者のPCR検査を終えたと明かし、収束へ向かいつつあ.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 八戸市の「デイサービスセンターひまわり苑」と、サービス付き高齢者向け住宅「ファインスカイ」で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)について、市は5日、両福祉施設の全職員と全利用者のPCR検査を終えたと明かし、収束へ向かいつつあることを示唆した。ただ、検査対象は施設外で感染者と接触した人らへと広がっており、10月30日以降、拡大を続ける八戸の一連の感染を封じ込められるかは、接触者の状況把握が鍵を握る。[br][br] ひまわり苑では利用者6人、職員2人の感染が確認され、1日にクラスターと断定。ファインスカイでは、ひまわり苑の利用者で感染が確認された1人を含めた入居者7人が感染し、4日にクラスターとなった。[br][br] 市は5日、両福祉施設の関係者を対象に集中的に行った検査が全て終了したことや、濃厚接触者をおおむね特定していることを説明。小林眞市長は市庁での会見で「現時点で結論を出せる状況ではないが、希望的観測も含めて収束の方向へ向かっている」との認識を示した。[br][br] 関係者が今後、注視するのは施設外の感染状況だ。この日も親族の陽性が発表されるなど外部の接触者では、これまでに4人の感染が分かっている。[br][br] 青森県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「収束というには時期尚早。外側にいる接触者の連鎖を断ち切ることができれば安心できる状況になる」と強調。感染者の知人など接触者の行動歴の調査に重きを置く方針だ。[br][br] 市によると検査は同日までに約240人を終え、現時点で残り10人ほど。対象者が着実に減り、感染者数の抑制が予想されるものの、新たな感染の判明によって、検査対象がさらに増える可能性もある。[br][br] 市内でデイサービスなどを展開する福祉施設の関係者は「やり過ぎなくらい対策をしなければ」と引き続き警戒。「感染対策は施設に任せっきりになっている。今回のクラスターを教訓に、今一度、感染者を出さないためのガイドラインを行政でしっかりと示してほしい」と注文を付けた。