【八戸初のクラスター】警戒強める市民 飲食店は客足減を懸念

新型コロナウイルスの新たな感染者が確認された八戸市。中心街の人通りは少なく、閑散としていた=2日午後3時15分ごろ
新型コロナウイルスの新たな感染者が確認された八戸市。中心街の人通りは少なく、閑散としていた=2日午後3時15分ごろ
通所型介護施設で八戸市内初の新型コロナウイルスによるクラスター(感染者集団)が発生したことを受け、市内では感染拡大への懸念から、緊張感が一気に高まっている。市民は「対策をより徹底しないと」と警戒を強める一方、マスク着用や手の消毒が既に日常的.....
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 通所型介護施設で八戸市内初の新型コロナウイルスによるクラスター(感染者集団)が発生したことを受け、市内では感染拡大への懸念から、緊張感が一気に高まっている。市民は「対策をより徹底しないと」と警戒を強める一方、マスク着用や手の消毒が既に日常的となっているだけに、「これ以上どうすれば…」との困惑も。忘年会シーズンを控える飲食店関係者からは、再び客足が遠のくことへの不安の声も漏れる。[br][br] 「クラスターは遠い世界での出来事のように感じていたが、ついに八戸でも起きてしまったか」と表情を曇らせたのは同市の女性会社員(39)。「初めて八戸で感染者が確認された時とは違う恐怖を感じる。いつどこで誰が感染してもおかしくないということを改めて思い知らされたようだ」と現状を受け止めた。[br][br] 営業職で市内各地を回る男性会社員(32)は「最近はマスクをしていない人も見かけていた。今一度、予防に努めないといけない」と語気を強めた。「人混みを避けるなど基本の予防を徹底すれば、リスク軽減にはなるはずだ」と続け、改めて注意の必要性を強調した。[br][br] 重症化が危惧される高齢者の心配も募る。普段路線バスを利用している無職女性(75)は「車内は密閉空間だし、人との距離も近い。誰でも乗ることができるので、とにかく怖い」と吐露。「バスに乗るときは極力話さない。マスク着用やうがいを入念に行って感染を防ぎたい」と話した。[br][br] 飲食店は、稼ぎ時となる忘年会シーズンへの影響を不安視する。市中心街で居酒屋を営む男性(48)は「徐々に売り上げが持ち直し、これまで落ち込んだ分を取り戻すチャンスだったのに…」と肩を落とした。[br][br] 市内の宴会場で働くパート女性(64)は「今月からようやく仕事が入り始めたと思ったら、またキャンセルになった。収入も減りっぱなしで苦しい」とため息。普段からもマスクの着用や手洗いなど予防を徹底しており、「これ以上の対策と言われても、何をすればいいのか分からない」とこぼした。[br][br] 感染者が確認される度に繰り返される誹謗(ひぼう)中傷には、歯止めがかかっていない。同市の男性会社員(48)は「自分が感染した時のことを考えてほしい」とうんざりした様子。「批判するのではなく、自分が気を付けるという考え方に持って行くべきだ」と訴えた。新型コロナウイルスの新たな感染者が確認された八戸市。中心街の人通りは少なく、閑散としていた=2日午後3時15分ごろ