観光、ビジネス客回復基調に GoToトラベル東京追加1カ月

「Go To トラベル」の対象に東京発着旅行が追加されて約1カ月。北奥羽地方の観光スポットには、観光客やビジネス客の姿が戻り始めた(写真はコラージュ。左から時計回りに、ユートリーのおみやげショップ、十和田八幡平国立公園内の蔦沼、種差海岸の葦毛崎展望台付近)
「Go To トラベル」の対象に東京発着旅行が追加されて約1カ月。北奥羽地方の観光スポットには、観光客やビジネス客の姿が戻り始めた(写真はコラージュ。左から時計回りに、ユートリーのおみやげショップ、十和田八幡平国立公園内の蔦沼、種差海岸の葦毛崎展望台付近)
政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象に今月1日、東京都発着旅行が追加されて間もなく1カ月がたつ。新型コロナウイルスの影響に苦しむ北奥羽地方の観光産業は、紅葉シーズンを追い風にGoTo効果を取り込み、客足や売り上げが回復基調にある.....
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 政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象に今月1日、東京都発着旅行が追加されて間もなく1カ月がたつ。新型コロナウイルスの影響に苦しむ北奥羽地方の観光産業は、紅葉シーズンを追い風にGoTo効果を取り込み、客足や売り上げが回復基調にある。“東京解禁”で宿泊を伴うビジネス客も増え、地域共通クーポンを利用した消費が活発になってきた。一方、弘前市の飲食店で発生したクラスター(感染者集団)の余波は現時点では広がっておらず、観光事業者は軌道に乗り始めた経済活動の維持に向け、改めて感染予防に注力している。[br][br] 東京追加でGoToが本格化して以降、各地の観光スポットでは観光客の姿が目立つようになり、八戸市の種差海岸には青森県外ナンバーの車も多い。十和田湖・奥入瀬エリアは、紅葉シーズンも重なって人出が増えているという。[br][br] ただ、もともと秋の行楽期に観光客が多いエリアでは、東京効果の実感が薄いようだ。十和田湖畔最大のホテル「十和田荘」の中村秀行社長は「ちょうど紅葉が見頃の時期で、東京からの観光客が大きく伸びている感覚はない。10月の個人客は例年並みになったが、強みの団体客は例年の1割ほどだ」と現状を明かす。[br][br] 誘致企業の事業所が多数立地する八戸市では、東京追加を受けてビジネス客が増加傾向にある。市内17施設が加盟する八戸ホテル協議会によると、全体的に9月から稼働が上向き、10月はさらに上昇している。[br][br] 倉田任康会長は「10月は祝日が絡んだ連休がなくても観光客の宿泊が多い。ビジネス客の利用も伸びてきた。弘前のクラスターの影響も特に見られない」と説明。倉田会長が副総支配人を務める八戸グランドホテルでは、最近はGoTo利用の宿泊客が全体の半分以上を占めているという。[br][br] GoToの利用者には、旅行先で使える「地域共通クーポン」が配布される。北奥羽でも対象となる商業施設が増えており、八戸市の八食センターでは、全ての小売店舗で紙のクーポンが利用できる。今後、大半の店舗で電子クーポンも使えるようになる予定だ。[br][br] 事務局の佐々木俊文課長は「弘前のクラスターで一時的に客足は減ったが、すぐに回復した。今後もGoTo効果を取り込むためにも、感染予防対策を徹底したい」と気を引き締める。[br][br] 同市のユートリーでは、地域共通クーポンの利用が好調。八戸駅に隣接する好立地もあり、新幹線利用客が八戸圏域の地場産品を買い求めている。10月は全体的に売り上げが伸び、前年実績並みに近づいた。担当者は「地場産品のギフトを冬季用にリニューアルした。クーポンで売り上げが増えれば、土産品を製造する圏域の事業者が潤うことにもなる」と期待感を示す。[br][br] 八戸圏域版DMO(観光地域づくり推進法人)「VISIT(ビジット)はちのへ」の塚原隆市理事長は「八戸圏域の観光は回復しつつある。消費拡大によって経済を回し、地域経済を押し上げたい」と語った。「Go To トラベル」の対象に東京発着旅行が追加されて約1カ月。北奥羽地方の観光スポットには、観光客やビジネス客の姿が戻り始めた(写真はコラージュ。左から時計回りに、ユートリーのおみやげショップ、十和田八幡平国立公園内の蔦沼、種差海岸の葦毛崎展望台付近)