肺がん7割見抜けず 「検診精度管理モデル事業」結果公表/青森県

「がん検診精度管理モデル事業」の結果が示された会合=27日、青森市
「がん検診精度管理モデル事業」の結果が示された会合=27日、青森市
青森県は27日、市町村が実施するがん検診の台帳と、がん患者の登録データを照合する「がん検診精度管理モデル事業」の結果を公表した。肺がんについては、がん検診で発見できず、個別の医療機関の受診で判明する割合が76・4%に上った。県はデータを基に.....
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 青森県は27日、市町村が実施するがん検診の台帳と、がん患者の登録データを照合する「がん検診精度管理モデル事業」の結果を公表した。肺がんについては、がん検診で発見できず、個別の医療機関の受診で判明する割合が76・4%に上った。県はデータを基に、検査の課題解決や検診への信頼性を高めていく。[br][br] 同日、青森市で開いた県生活習慣病検診管理指導協議会(会長・福田眞作弘前大学長)で報告した。[br][br] 同事業は弘前大が県から委託を受け、16年度に開始。県内20市町村を対象に13、14年度のデータを使い、検診後9カ月から1年の患者を追跡調査した。[br][br] 調査は肺がんについて、がん検診後に精密検査は不要とされたが、独自に医療機関を受診してがんが見つかる「偽陰性」の割合が高く、指定された場所や日時に集まり受診する集団検診でも58・3%に上った。[br][br] 他部位の偽陰性の割合は、胃がんは集団検診47・0%、個別医療機関50・3%、大腸がんは集団38・6%、個別25・7%、乳がんは集団30・0%、個別28・3%、子宮頸(けい)がんは集団14・5%、個別7・0%だった。[br][br] 胸部エックス線検査の感度の低さに加え、一般的な診療の際にがんが偶然見つかるケースが要因として推測されるという。[br][br] 県のがん検診管理指導監の斎藤博氏は「肺がんの偽陰性の割合が高かったことが分かった。今後もデータを積み重ねて調べる必要がある」とした。「がん検診精度管理モデル事業」の結果が示された会合=27日、青森市