広域周遊観光での活性化期待 三沢―羽田線25日から1日4便に

駐機場で出発に備える三沢―東京(羽田)線の航空機=7月、三沢空港
駐機場で出発に備える三沢―東京(羽田)線の航空機=7月、三沢空港
三沢空港発着の東京(羽田)線が25日、1日3便(3往復)から4便(4往復)へ増便する。東京以西とのアクセスが良くなるなど利便性向上が期待され、増便は三沢市を含む空港周辺自治体の地域活性化につながるチャンスだ。市などはこの機に、空港を拠点に広.....
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 三沢空港発着の東京(羽田)線が25日、1日3便(3往復)から4便(4往復)へ増便する。東京以西とのアクセスが良くなるなど利便性向上が期待され、増便は三沢市を含む空港周辺自治体の地域活性化につながるチャンスだ。市などはこの機に、空港を拠点に広域周遊観光の動きを生み、効果を波及させたい―と思い描く。現時点では2022年10月末までの暫定増便だが、自治体や東京線を運航する日本航空は、4便体制の固定化に向けた取り組みに力を入れる構えだ。[br][br] 同空港の東京線の4便体制は、02年12月に減便して以来約18年ぶり。[br][br] 増便は今年5月、羽田空港発着枠(5枠)を地方空港が競う国土交通省の政策コンテストで決まった。評価の結果が僅差だった三沢と下地島(沖縄)は21年3月末から1年間、配分先を決めるための実績評価を受けることに。その準備のため、前後の20年冬ダイヤ(10月25日~21年3月27日)、22年夏ダイヤ(22年3月末~10月末)での暫定運航が認められた。[br][br] 25日からの新ダイヤでは、東京行き始発便の出発が現在より30分早くなり、最終便は30分遅くなる。東京発始発便の到着も30分早まり、東京からの日帰り利用の場合、移動などの時間も含むが、1時間長い約10時間半滞在できる計算だ。[br][br] さらに、第1便と最終便の間の運航が2便(2往復)となることで、三沢から行く人、三沢に来る人双方にとって、羽田乗り継ぎの利便性がアップする。[br][br] 13市町村などでつくる三沢空港振興会(会長・小桧山吉紀三沢市長)事務局の市政策調整課の担当者は「増便効果を地域活性化に生かす鍵は観光だ」と語る。[br][br] 八戸市や奥入瀬渓流など有名な観光資源のある場所へ行きやすい空港という認識が、青森県外に浸透していない―との課題に対し、振興会などとして羽田空港でのポスター掲示や三沢空港ホームページのリニューアルを進め、空港や路線のPRを強化する方針。[br][br] 地域で連携し交流人口を獲得するため、広域観光の充実を見据える。三沢発着にこだわらず、三沢以外の交通拠点を出発地、到着地として周遊するモデルコースの提案を今後、検討する。遠い所ほど移動に便利な飛行機の優位性を生かすため、特に西日本をターゲットとした誘客にも力を入れる考え。[br][br] 同時に三沢市としても、旅先で休暇を楽しみながらテレワークする「ワーケーション」需要に着目するなど、市内の観光面の強化に努める意向だ。 4便化への県や市、日航の期待は大きい。赤坂祐二社長は増便を「悲願の実現」とし、「恒久的に4便を飛ばせる取り組みをしなければならない」と決意を示す。駐機場で出発に備える三沢―東京(羽田)線の航空機=7月、三沢空港