【新型コロナ】利用100人超、さらに拡大も/弘前飲食店クラスター

クラスターが発生したスナック「シャモン」。ドアには臨時休業を知らせる紙が貼られている=15日、弘前市鍛冶町
クラスターが発生したスナック「シャモン」。ドアには臨時休業を知らせる紙が貼られている=15日、弘前市鍛冶町
青森県内で2例目となる新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)は、不特定多数が出入りする接客を伴う弘前市の飲食店で発生した。感染者は弘前保健所管内にとどまらず、上十三管内と青森市にも波及。感染の恐れがある期間の利用者は100人以上とみら.....
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 青森県内で2例目となる新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)は、不特定多数が出入りする接客を伴う弘前市の飲食店で発生した。感染者は弘前保健所管内にとどまらず、上十三管内と青森市にも波及。感染の恐れがある期間の利用者は100人以上とみられる。店舗名の公表に踏み切った県は、さらなる感染拡大に危機感を強め、利用客の特定を急いでいる。[br][br] クラスターが発生したのは、弘前市のクラブ「縷(ル)・シャモン」とスナック「シャモン」。県内では、4月に発生した十和田市の認知症グループホームに続いて2例目だ。[br][br] 系列の両店は市内最大の歓楽街・鍛冶町の、スナックなど飲食店がひしめくビルに入居する。市内では高級店として知られ、医師や会社経営者らが多く利用。接待目的の来店も多く、感染の恐れがある利用客は近隣地域にとどまらず、広範囲に及ぶ可能性が高い。[br][br] 県によると、従業員の一部はマスクを着用せずに接客していた。ビル1階のクラブと2階のスナックを行き来して接客していた従業員もいて、利用客の特定は難航しそうだ。[br][br] 県感染症疫学コーディネーターの大西基喜医師は「今現在の広がりが分からない。感染規模が大きく、(利用客の)特定が遅れれば、追い切れなくなる可能性も出てくる」と懸念する。[br][br] 全国でも警戒が続く、接待を伴う“夜の街”でのクラスター発生に、現地からは事態の悪化を不安視する声が上がる。[br][br] 「まさかこんなに近くで感染者が出るなんて、ショックすぎる」。鍛冶町でスナックを経営する女性(51)は従業員の体調管理や感染対策を徹底するが、マスク着用を嫌がる客もおり、対応の難しさを口にする。[br][br] 別のスナックの女性経営者(77)はクラスターの発生に動揺を隠せない。「今月に入ってから客が戻りつつあったのに…。このまま感染者が増えれば、また店を閉めなければいけない」とため息交じりに話した。[br][br] 弘前大は15日夜、大学関係者が新型コロナに感染していると発表した。一連の感染者の中に含まれているとみられるが、性別のほか、学生か職員かは明らかにしなかった。16~19日の期間、対面の授業を停止し、20日以降の対応は19日までに決めるとした。[br][br] 今回の感染拡大を受け、弘前市で16~18日に開催される予定だった地域最大規模の物産展「津軽の食と産業まつり」は中止が決まった。クラスターが発生したスナック「シャモン」。ドアには臨時休業を知らせる紙が貼られている=15日、弘前市鍛冶町