早めにインフル予防接種を 新型コロナとの同時流行に懸念

コロナ禍におけるインフルエンザの流行に備えるには、ワクチン接種による予防も有効だ=13日、八戸市
コロナ禍におけるインフルエンザの流行に備えるには、ワクチン接種による予防も有効だ=13日、八戸市
新型コロナウイルスの収束の見通しが立たない中、今冬は季節性インフルエンザとの同時流行が危惧されている。インフルエンザ患者の急増は、医療現場を圧迫しかねず、北奥羽地方の自治体では、インフルエンザワクチンの接種費用の助成など対策に力を入れる。感.....
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 新型コロナウイルスの収束の見通しが立たない中、今冬は季節性インフルエンザとの同時流行が危惧されている。インフルエンザ患者の急増は、医療現場を圧迫しかねず、北奥羽地方の自治体では、インフルエンザワクチンの接種費用の助成など対策に力を入れる。感染予防に取り組む関係者は同時流行を抑えるため、手洗いや3密回避、マスク着用に加え、早めのワクチン接種の重要性を訴える。[br][br] インフルエンザは発熱やけん怠感など、新型コロナとよく似た症状を示す傾向があり、症状を見ただけでは区別が難しい。そのため、検体を採取する医療従事者は、新型コロナに対応した防護服を着用するなど対策が必要になり、例年以上の負担が懸念される。[br][br] 厚生労働省では同時流行に備え、過去5年間で最大量のインフルエンザワクチンを確保。今月1日から、重症化のリスクが高い65歳以上の高齢者や基礎疾患がある人に対し、優先的に予防接種を始めた。優先対象者以外の人は26日が接種開始日となるが、特に医療従事者や妊婦、生後6カ月~小学2年の子どもが円滑に接種できるよう協力を呼び掛ける。[br][br] 厚労省の指針に伴い、北奥羽地方の各自治体でも予防接種費用の助成など対策が進められている。八戸市と久慈市では65歳以上の市民と60歳以上で心臓や呼吸器機能に重度の障害がある人が無料で接種でき、八戸市の場合は免除申請も不要とした。十和田市は65歳以上の高齢者や小学2年生までの子ども、妊婦らの予防接種費用を無料化。五戸町では生後6カ月未満の乳児を除く全町民を無料の対象にしている。[br][br] 八戸市保健所の工藤雅庸所長は、インフルエンザも新型コロナと同様に危険性の高い感染症であることに触れ、「インフルエンザはワクチンで予防できる。予防接種で感染や重症化を防ぐことのメリットは大きい」と強調。[br]「新型コロナの感染対策はインフルエンザ対策にもつながる。家族や周りの人を守るためにも引き続き予防徹底を心掛けてほしい」と注意を促す。[br][br] 同市内の医療関係者も11月中をめどに、早めのワクチン接種を推奨する。はちのへファミリークリニックの小倉和也院長は、待合室の混雑回避のため、予約を受け付けたり、自家用車で待機してもらったりしているといい、「今年は特に新型コロナの影響で、発熱があると医療機関での対応が困難になる。できるだけ予防接種をしてインフルエンザの流行に備えてほしい」と呼び掛けている。コロナ禍におけるインフルエンザの流行に備えるには、ワクチン接種による予防も有効だ=13日、八戸市