青森県立大湊高川内校舎(下川原堅藏校長)で10日、閉校記念式典が開かれた。在校生や同窓生ら約160人が73年の伝統をかみしめ、地域と共に歩んできた母校の閉校を惜しんだ。[br][br] 同校舎は1948年、大湊町(現むつ市)立大湊高定時制の課程川内分校として設立。県立移管、全日制移行を経て、78年に西通り地区(旧川内町、旧脇野沢両村)住民悲願の独立高昇格を果たし、県立川内高となった。[br][br] 地域と共に発展を遂げてきたが、少子化で生徒数が減少。県教委の教育改革で2008年に大湊高川内校舎となり、本年度で閉校が決まった。[br][br] 19年度までに巣立った卒業生は3046人。下川原校長は「本校の歴史に終止符を打つことは悲しい思いであるが、絆はいつまでも同窓生の心に生き続ける」と式辞。閉校記念事業実行委員会の瀨川正委員長は「校舎がなくなっても歴史が引き継がれていくこと。このことが同窓会の願いであり、地域活性化につながっていくと信じている」と思いを吐露した。[br][br] 在校生11人を代表し、生徒会長の北川穂菜美さんは「校舎は私たちの代で閉校するが、今までお世話になった方々への感謝を忘れず、全力で最後の高校生活を過ごしていきたい」と決意を語った。[br][br] 式典では歴代の校長や父母と教師の会会長らに感謝状が贈呈された。会場となった体育館入り口には、硬式テニス部や硬式野球部が獲得した賞状などを展示するコーナーが設けられ、同窓生たちが懐かしんでいた。