期待の飼料用米「ゆたかまる」 青森県産技が品種登録出願

農林水産省が品種登録の出願を公表した新飼料米「ゆたかまる」(青森県産業技術センター農林総合研究所提供)
農林水産省が品種登録の出願を公表した新飼料米「ゆたかまる」(青森県産業技術センター農林総合研究所提供)
青森県産業技術センター農林総合研究所(黒石市)は9日、開発した新飼料米「ゆたかまる」の品種登録を農林水産省に出願したと発表した。優れた収量性と耐病性の強さが特徴の品種で、県内の飼料米生産のシェアが最も高い「みなゆたか」の代替品種として期待。.....
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 青森県産業技術センター農林総合研究所(黒石市)は9日、開発した新飼料米「ゆたかまる」の品種登録を農林水産省に出願したと発表した。優れた収量性と耐病性の強さが特徴の品種で、県内の飼料米生産のシェアが最も高い「みなゆたか」の代替品種として期待。2021年度から種子を各農協や集荷団体などへ販売を始める方針だ。[br][br] 同研究所は7月末に品種登録を出願し、農水省が7日付の官報で公表した。[br][br] ゆたかまるは、主食用米「ほっかりん」と飼料米「うしゆたか」の交配で10年から育成を開始。16年に「青系201号」として栽培試験を本格的に始め、20年2月に県の飼料作物奨励品種に指定された。[br][br] 特徴は、みなゆたかと比べて1アール当たりの収量が約6キロ多く、出穂期も2日程度早い。多くの収量が見込めるのに加え、いもち病や倒伏などにも強いため、安定生産ができるという。[br][br] 「家畜が丸々と太り農家が豊かになるように」との願いを込めて同研究所が名付けた。 同研究所によると、県南地方では、十和田市や東北町の生産者らがみなゆたかと入れ替えて栽培する見込みだ。[br][br] 飼料米は国が定める産地交付金の助成対象で、収量の具合に応じて助成額も変わる。同省の出願公表を受け、同研究所水稲品種開発部の前田一春部長は「みなゆたかの代わりとして生産者の手取り向上につなげたい」と期待を寄せた。[br][br] 同省によると、県内の20年産の飼料米作付面積は、9月18日時点で4403ヘクタール(前年産比7・6%減)。農林水産省が品種登録の出願を公表した新飼料米「ゆたかまる」(青森県産業技術センター農林総合研究所提供)