小林八戸市長「依頼文書に問題あった」 一律情報規制の可能性認める

内部文書を見直す考えを示す小林眞市長=6日、八戸市庁
内部文書を見直す考えを示す小林眞市長=6日、八戸市庁
八戸市が市議会に事業や議案などを説明する「協議会」への提出案件について、市が事前に問い合わせを受けても具体的説明を控えるよう各課に依頼していた内部文書を巡り、小林眞市長は6日、本紙のインタビューに対し「文章の書き方が問題だった」と述べ、市民.....
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 八戸市が市議会に事業や議案などを説明する「協議会」への提出案件について、市が事前に問い合わせを受けても具体的説明を控えるよう各課に依頼していた内部文書を巡り、小林眞市長は6日、本紙のインタビューに対し「文章の書き方が問題だった」と述べ、市民に対する一律の情報規制につながっていた可能性を認めた。その上で「今後は『話せることは話す』と文章を改める」とし、情報公開の対応を早急に見直す考えを示した。[br][br] 原則として月に1度開かれる協議会の提出案件は、開催の数日前に議会ホームページに案件名が掲載される。それを踏まえ市は情報管理の一環として、各課に案件の提出を依頼する文書で「具体的な内容は協議会で公表するため、事前に問い合わせがあっても具体的な説明は控えてほしい」と要求している。[br][br] 文書は本紙の情報公開請求で存在が明らかとなった。2017年に明文化される前も長年にわたり慣例として続いていたという。[br][br] だが、どの時点で情報を制限するか明確ではなく、課による解釈によっては市民への情報公表の遅れを招いている恐れがある。実際、市は赤字が続く市第3魚市場荷さばき施設A棟について「協議会での説明」を理由として公表を遅らせる例が目立っている。[br][br] この対応について、小林市長は「協議会への提出案件は重要であり、通常とは異なる取り扱いになっている」とした上で、「取材拒否や議会第一ということではなく、(案件に関する)資料の扱いは慎重にし、議会や市民、報道機関に一斉に公表しようということで文章を書いていた」と釈明。[br][br] 一方で「実際は『言えることは言っていい』という対応をしていたが、課によっては『一切、遮断』となっていた。それは良くない」として、「われわれもいま、文章の書き方が問題だったと認識している。今後は『話せることは話す』と、しっかり文章を改める」との考えを強調した。[br][br] A棟を巡ってはほかにも、市決算の公表後、議会閉会までの1カ月近くA棟の収支内訳の取材に応じないなどの対応が続いている。内部文書を見直す考えを示す小林眞市長=6日、八戸市庁