青森県内20年産主食用米、予想収穫量は23万8600トン

農林水産省東北農政局は30日、青森県内の2020年産主食用米の作付面積が3万8300ヘクタール(前年産比900ヘクタール減)だったと発表した。予想収穫量は23万8600トン(7200トン減)。前年産の豊作基調と新型コロナウイルスの影響による.....
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 農林水産省東北農政局は30日、青森県内の2020年産主食用米の作付面積が3万8300ヘクタール(前年産比900ヘクタール減)だったと発表した。予想収穫量は23万8600トン(7200トン減)。前年産の豊作基調と新型コロナウイルスの影響による供給過多を見込み、一部の生産者が備蓄米へ転換したことなどが落ち込んだ主な要因。作付面積は、県内の農業団体や県でつくる県農業再生協議会が昨年示した目安(3万9163ヘクタール)を下回ったが、予想収穫量は目安(23万1229トン)を上回った。[br][br] 今年は、新型コロナに伴う外出自粛で飲食店向けの業務用米の消費が落ち込んでいる。19年産が余った状態で20年産の販売が始まることで在庫が膨れ上がり、大幅な価格下落が懸念されている。[br][br] 東北農政局によると、備蓄米の作付面積は5865ヘクタール(1360ヘクタール増)に伸びた。収入の安定化を図ろうと値下がりが予想される主食用米から、落札価格が堅調な備蓄米へ切り替えた生産者が多かったとみられる。加工用米も備蓄米に多少切り替わった。[br][br] コメの収穫量が多い津軽地方を中心に作付面積はダウンした。つがる市5762ヘクタール(304ヘクタール減)、五所川原市3974ヘクタール(326ヘクタール減)など。いずれも備蓄米が増えた。[br][br] 県南地方で最もコメの生産が多い十和田市は3293ヘクタール(4ヘクタール減)と横ばいで、八戸市は1043ヘクタール(34ヘクタール減)だった。[br][br] 同協議会は今後、21年産の生産量目安を示す予定。東北農政局の担当者は「予想以上に備蓄米への転換が多かった」と受け止め、「生産者には主食用米が大きく値下がりした2014年産のトラウマがある。当時のような不安があったのでは」と推測する。