第三のビール、たばこ10月1日増税 値上げ直前の週末、駆け込み需要も

10月1日の増税で価格が改定される第三のビールやたばこ。身近な嗜好(しこう)品の値上げに消費者からは嘆きの声も聞かれる(写真はコラージュ。上は大松たばこ店、下はセプドールアン沼館店の第三のビールコーナー)
10月1日の増税で価格が改定される第三のビールやたばこ。身近な嗜好(しこう)品の値上げに消費者からは嘆きの声も聞かれる(写真はコラージュ。上は大松たばこ店、下はセプドールアン沼館店の第三のビールコーナー)
今年の秋は、身近な嗜好(しこう)品の“増税ラッシュ”が財布を直撃しそうだ。10月1日の酒税法改正で、ビールの税額が引き下げられる一方、リーズナブルで人気が高まる新ジャンルの「第三のビール」は350ミリリットル1缶当たり約10円の増額となる。.....
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 今年の秋は、身近な嗜好(しこう)品の“増税ラッシュ”が財布を直撃しそうだ。10月1日の酒税法改正で、ビールの税額が引き下げられる一方、リーズナブルで人気が高まる新ジャンルの「第三のビール」は350ミリリットル1缶当たり約10円の増額となる。同じく10月からは、たばこ税の増税に伴い、大手メーカーの銘柄が主に20~50円ほど値上げされる。北奥羽地方の消費者からは「懐が痛い」「そんなに上げなくても…」と悲鳴に似た声も。小売店では第三のビールやたばこのまとめ買いの動きが広がり、増税前最後の週末を迎えた26日は駆け込み需要も見られた。[br] 酒税改革ではビール、発泡酒、第三のビールの税率が段階的に見直され、2026年10月に350ミリリットル換算で54・25円に統一される。今回の改正により、ビールは7円の減額となるが、安さが魅力だった第三のビールは10円ほど高くなり、愛飲者の家計には痛手だ。[br] 八戸市沼館4丁目の「セプドールアン沼館店」は、出入り口近くに第三のビールのコーナーを設け、増税を知らせるポップを掲示。今月中に第三のビールの対象商品をケースで購入すれば、店のポイントカードに50ポイントがプラスされる企画を実施中で、お得感をアピールしている。[br] 田島博美副店長は「第三のビールは安くておいしく、毎晩飲む人も多い。9月上旬からケースで複数個を買う人が増えた」と説明。日曜日の27日は、買いだめの客が増加すると見込む。[br] 「いつから高くなるの?」。同市六日町の「大松たばこ店」では26日、間近に迫った価格改定について店側に尋ねる人の姿が目立った。愛用たばこが1割以上の値上げになると聞き、「一気にそんなに上がるんだ…」と驚く女性客もいた。[br] 紙巻きたばこの代表的な銘柄「メビウス」の主要商品は、1箱490円から540円に引き上げられ、ワンコインで購入できなくなる。低価格が売りだったリトルシガー製品も、今回の増税に伴い値上げされる。[br] 同店は8月下旬から徐々にまとめ買いの客が増え始め、今月19~22日の4連休には大量に注文する人もいたという。松井正文代表は「愛煙家にとって増税は打撃。これからは時間や場所に応じてたばこの種類を変え、節約しながらたばこを楽しむ方法も一つの手段ではないか」と提案する。[br] 一方、たばこは増税や価格改定が繰り返され、販売業者はその都度、対応を余儀なくされている。松井代表は「価格表記やレジ設定の変更が必要。毎回の業務が負担になる」と漏らす。[br] 愛煙家は増税の度に複雑な感情を抱いている様子。26日に同店で200箱を買いだめした市内の男性(60)は「この銘柄は50円も高くなる。自分は昔からたばこ税を払っている“高額納税者”だけど、今は吸える場所も少なくなって肩身の狭い思いをしているよ」と渋い表情を浮かべた。10月1日の増税で価格が改定される第三のビールやたばこ。身近な嗜好(しこう)品の値上げに消費者からは嘆きの声も聞かれる(写真はコラージュ。上は大松たばこ店、下はセプドールアン沼館店の第三のビールコーナー)