名農高チームが最高賞獲得 U18IT夢コンテスト2020 『持続可能なサクランボ栽培システム』

「U18 IT夢コンテスト2020」で最優秀賞を受賞した研究チームのメンバー。右から小泉麻紘さん、榎本葉月さん、松本美紀さん、向山菜月さん
「U18 IT夢コンテスト2020」で最優秀賞を受賞した研究チームのメンバー。右から小泉麻紘さん、榎本葉月さん、松本美紀さん、向山菜月さん
中高生がITで実現できる未来の社会や新たなサービスを発表する「U18 IT夢コンテスト2020」(神奈川工科大主催)で、青森県立名久井農業高園芸科学科の研究チーム「5代目TEAM PINE」が最優秀賞を受賞した。同校の地元の南部町で盛んなサ.....
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 中高生がITで実現できる未来の社会や新たなサービスを発表する「U18 IT夢コンテスト2020」(神奈川工科大主催)で、青森県立名久井農業高園芸科学科の研究チーム「5代目TEAM PINE」が最優秀賞を受賞した。同校の地元の南部町で盛んなサクランボ栽培をテーマとし、低木化やビニールハウスの活用に着目。作業を効率化することで、「高齢者や女性でも取り組みやすい『持続可能な栽培システム』を構築できる」と提案し、高く評価された。[br] 研究に取り組んだのは、同科3年の小泉麻紘(まひろ)さん(18)、榎本葉月さん(18)、松本美紀さん(18)、向山菜月さん(18)の4人。[br] アイデアの発端は、サクランボの栽培で雨よけの屋根を使う際、地上約5メートルの高所で作業する必要があることだった。リーダーの小泉さんは「女性や高齢者の場合、手が届かなかったり、転落したりする危険がある。木の高さを低くすることで作業を効率化し、安全性を高めることができる」と説明する。[br] 今年、サクランボを高さ約2メートルに低木化する研究を進めていたところ、同町で天候不良によるサクランボの着果不良が発生。低木化の応用法として、高さ3メートルほどの育苗用ビニールハウスでサクランボを栽培し、温度管理や雨よけにIoT(モノのインターネット)を活用する案を思いついたという。[br] 今回のコンテストには全国24校から125作品が集まり、書類選考を通過した15作品が8月15日のオンライン最終選考会に進んだ。[br] 同選考会では発表を小泉さんと榎本さん、スライド操作を松本さんと向山さんが担当した。「発表へ向けて原稿を何度も音読した」と榎本さん。向山さんは「スライドが発表より早くならないよう気を付けた」と話す。[br] 同日のうちに結果が発表され、見事に最高賞を獲得。松本さんは「すぐには実感が湧かなかった。家族に祝ってもらい、やっと受賞を実感した」と振り返る。[br] 指導に当たった松本理祐(ただすけ)教諭は「作業効率化とスマート農業は新規就農者のためにもなる。今後、研究をさらに深めていきたい」と力を込めた。「U18 IT夢コンテスト2020」で最優秀賞を受賞した研究チームのメンバー。右から小泉麻紘さん、榎本葉月さん、松本美紀さん、向山菜月さん