【コメ概算金引き下げ】生産者「想定内の幅」 来年産には不安の声

6年ぶりに引き下げられたコメの概算金。来年産への不安を抱えながら収穫期に臨む生産者=15日、八戸市櫛引
6年ぶりに引き下げられたコメの概算金。来年産への不安を抱えながら収穫期に臨む生産者=15日、八戸市櫛引
全農青森県本部が参考として示す「生産者概算金」の目安額が決定した15日、県内の生産関係者は6年ぶりの下落に対し、「落ち込みはしたが下げ幅は想定内」と冷静に受け止めた。一方、さらにコメの国内在庫が膨らむ可能性がある来年への不安や、新規就農者の.....
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 全農青森県本部が参考として示す「生産者概算金」の目安額が決定した15日、県内の生産関係者は6年ぶりの下落に対し、「落ち込みはしたが下げ幅は想定内」と冷静に受け止めた。一方、さらにコメの国内在庫が膨らむ可能性がある来年への不安や、新規就農者の生産意欲の低下を懸念する声も上がった。[br] 「思ったほどは下がらなかった」と胸をなで下ろすのは八戸市尻内町の三浦政志さん(68)。金額の減少分は収量である程度補えるとの見方を示し、「生活に直結するほどの痛手にはならないのではないか」と語った。[br] 十和田市の農業生産法人「十和田アグリ」の竹ケ原直大代表(41)は「予想より下げ幅は少ないが、来年産の概算金のさらなる引き下げが心配」と下落傾向の長期化を指摘。行政に求める対策として、「国産食材の消費を喚起するような政策が必要だ」と強調した。[br] 「目安の下落は残念」と落ち込むのは同市の米田一典さん(73)。「今後、概算金が1万円台を割るのは防がなければならない。コメ作りを諦める人が増えるだろう」と危惧した。[br] 県農産園芸課の担当者は「今年は下落が避けられない状況にあった」と受け止め、「来年産米を適正な生産量に調整できるよう、県農業再生協議会で今後協議し、生産量の目安を決めていきたい」と話した。6年ぶりに引き下げられたコメの概算金。来年産への不安を抱えながら収穫期に臨む生産者=15日、八戸市櫛引