久慈市役所1・5メートル浸水/堤防壊れない場合でも 国が日本海溝地震時の想定公表

内閣府は11日、東北地方の太平洋沖にある日本海溝沿いの巨大地震を巡り、公表を先送りしていた岩手県分の浸水想定図を明らかにした。今回は東日本大震災後に整備した堤防や水門が一切効果を発揮しない「最悪のケース」と「全ての堤防が壊れない場合」の2種.....
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 内閣府は11日、東北地方の太平洋沖にある日本海溝沿いの巨大地震を巡り、公表を先送りしていた岩手県分の浸水想定図を明らかにした。今回は東日本大震災後に整備した堤防や水門が一切効果を発揮しない「最悪のケース」と「全ての堤防が壊れない場合」の2種類の推計を示しており、全ての堤防が壊れない場合、沿岸12市町村の自治体庁舎で唯一、久慈市役所が最大1・5メートル浸水するとした。[br] 内閣府は4月、岩手県分を除いて浸水想定図を公表。県内の自治体からは、堤防や水門が効果を発揮しない「最悪のケース」のみを前提とすることに疑問の声が上がったため、公表を見送っていた。 今回は堤防が機能する別のパターンも併せて示すことで、自治体から公表の同意を得られたという。[br] 堤防や水門が壊れる最悪のケースの推計では、12市町村のうち5市町村で自治体庁舎が浸水する。庁舎の浸水の深さは、野田村が8・2メートル、久慈市5・3メートル、洋野町1・3メートル。宮古市は2・1メートル、釜石市は6・7メートルだった。[br] 達増拓也知事は「県としても詳細な津波浸水想定を行っているところであり、住民の適切な避難行動をはじめとする防災対策の充実にしっかり取り組む」とのコメントを出した。