若手グラフィックデザイナーの登竜門とされる今年の日本グラフィックデザイナー協会（ＪＡＧＤＡ）新人賞に、東京都世田谷区のデザイン事務所「１０（テン）」のデザイナー西川友美さん（３３）＝八戸市出身＝が輝いた。８日からの新人賞展に臨む西川さんは、「見た人が面白く楽しい気持ちになってくれたら」と期待を込める。[br] １９８３年に創設されたＪＡＧＤＡ新人賞は、同協会が発行する年鑑出品者のうち３９歳以下の会員から入選作品数に応じて選ばれる。日本を代表するクリエーターの佐藤可士和さんらも過去に受賞しており、今年は３７人の選考対象から西川さんら３人が獲得した。[br] 元々イラストを描くのが好きだったという西川さんは、八戸西高を卒業後に進んだ日本女子体育大を３年で中退。「就職活動の面接でうそをつけなかった」と、本当にやりたいことを考え抜いた末に２年制の専門学校でデザインを学んだ。[br] ２０１１年に入社後は、セレクトショップ「ビームスジャパン」の年末催事でキャラクターデザインを手掛けるなど経験を積み、１８年にはリクルートホールディングス（東京）の公募展でグランプリを獲得した。[br] 「作品を見たクライアントが喜んでくれたり、面白いと言ってくれたりする瞬間が燃える」とやりがいを語る西川さん。業界での注目度が高い受賞に「ラッキーだった」とひょうひょうと振り返りつつ、「親孝行、（指導してくれた会社の）ボス孝行みたいな気持ちが強い」と笑みを浮かべた。[br] 新人賞展は東京・銀座の「クリエイションギャラリーＧ８」で１０月１５日まで開催。入場無料だが事前予約が必要。
