風間浦3漁協 12月合併極めて厳しく 

風間浦村の下風呂、易国間両漁協との合併が臨時総会で否決された蛇浦漁協は21日、緊急の理事会を開いた。12月に3漁協が合併した「風間浦漁協」発足へ向け、8月中に再度臨時総会を招集し、採決を諮ることを協議したが、反対多数で招集しないことが決まっ.....
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 風間浦村の下風呂、易国間両漁協との合併が臨時総会で否決された蛇浦漁協は21日、緊急の理事会を開いた。12月に3漁協が合併した「風間浦漁協」発足へ向け、8月中に再度臨時総会を招集し、採決を諮ることを協議したが、反対多数で招集しないことが決まった。今後の申請手続きなどを考慮すれば、期日通りの合併実現は極めて厳しい状況になった。蛇浦漁協の幹部は枠組みからの離脱にも言及しており、合併が決裂する可能性もある。[br] 同漁協の大野兼司組合長によると、同日の理事会には4人全員(欠員1)が出席し、大野組合長を除く3人で再度臨時総会を招集するか諮った結果、賛成1、反対2だったという。大野組合長は「もう1回やりたかったが、どうしようもできない。下風呂、易国間の理事らに申し訳ない」と無念な思いをにじませ、「蛇浦は単独でいくしかない」と枠組みからの離脱も示唆した。[br] 反対した理事の一人は取材に「(合併が否決された)20日の臨時総会の結果が全て。また決める必要はない」と指摘。もう一人は「蛇浦は採草漁業が中心で、漁船漁業の下風呂、易国間とは異なる。比較的若い人も多く後継者もいる。単独でもやっていける」と持論を述べた。[br] 一方、村地区漁協合併推進協議会長を務める下風呂漁協の橘和幸組合長は、蛇浦漁協の財産処分の問題を巡り、合併を1年間待たせられた経緯にも触れ、「3漁協の全役員は合併に賛成の立場で仮契約調印式に臨んだはず。理事2人の対応はちょっと考えられない」と疑問を呈した。合併を側面支援してきた同村の冨岡宏村長は「残念というより、どうしてという思いだ」と複雑な心境を吐露した。[br] 合併推進協議会関係者によると、現時点で合併そのものが白紙になったわけではないという。組合員側から漁協に臨時総会開催を求める動議を提出するなどの選択肢も残っているが、「12月1日の合併は極めて厳しい」との見方を示した。