ハンターに仲間入り 本社記者、わな猟試験体験記

予備講習会でわな設置の練習をする記者=2日、十和田市内
予備講習会でわな設置の練習をする記者=2日、十和田市内
ハンター試験、合格しました―。農業担当の記者は9日、十和田市で行われた狩猟免許(わな猟)の試験を受けた。青森県猟友会主催の予備講習会の様子を含め、合格までの道のりを紹介する。 ■取材で狩猟に興味 取材をきっかけに狩猟に関心を持った。数年前、.....
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 ハンター試験、合格しました―。農業担当の記者は9日、十和田市で行われた狩猟免許(わな猟)の試験を受けた。青森県猟友会主催の予備講習会の様子を含め、合格までの道のりを紹介する。[br] ■取材で狩猟に興味[br] 取材をきっかけに狩猟に関心を持った。数年前、八戸市の住宅地に出没したツキノワグマが工場地帯で捕獲された時、仕留められたクマの存在感に息をのみ、人間と野生動物の共存について考えさせられた。本年度は農業担当となり、ハクビシンの食害に悩むイチゴ農家も取材した。[br] もともと自然豊かな環境で育ち、カモシカやキジなどは身近な生き物だった。野生生物の知識を深め、役立つ技術を身に付けようと決意。猟銃を構える姿にも憧れたが、銃器保管などの問題を考え、まずはわな猟に挑戦することにした。[br] 免許試験の申請には、精神状態などに問題がないことを証明する診断書が必要で、病院で簡単なテストと問診を受けた。県ホームページで予備講習会もあると知り、電話で申し込んだ。[br] 主な費用は、免許申請手数料5200円、診断書4千円、予備講習会参加費8300円(講習料とテキスト代)の計1万7500円。弘前市など一部自治体は補助があるようだが、残念ながら記者の住む八戸市は対象外だった。[br] ■みっちり試験対策[br] 講習会は2日、十和田市内で行われた。ボリュームのあるテキストと問題集が渡され、講義開始。休憩をはさんで約5時間の知識試験対策で、狩猟の社会的意義やルール、野生動物の生態をみっちり学んだ。[br] 続いては狩猟できる鳥獣とそうでないものを、スライドに映し出された絵で見分ける鳥獣判別。同じ生き物でもオスは狩猟対象だがメスは対象外など、注意が必要なものもあった。[br] 最後は実技で、さまざまな種類のわなに触れ、設置や解除の手順を教えてもらった。同じ教室では猟銃の実技訓練もしており、銃弾が入っていないと分かっていても少し緊張した。[br] 会場には女性の姿もぽつぽつと見られた。興味を持った理由は「大学でジビエ料理を研究をしている」(22歳女子大学生)「老後に畑を耕したい」(45歳公務員女性)などとさまざまで、裾野(すその)の広さを感じた。[br] ■問題集解き冷静に受験[br] 試験までの1週間は、問題集を解いて勉強。仕事と家事育児の疲れで寝落ちする日もあったが、試験前日はまとまった勉強時間を確保し、一通り確認できた。[br] 試験当日、会場に着いて受付を済ませると、早速、脚や腕、手指の運動機能試験を受けた。視力検査、聴力検査の後は、いよいよ知識試験。問題集で解いたものばかりだったので、落ち着いてできた。[br] 9割以上が合格した知識試験を記者も無事通過。その後の鳥獣判別と実技試験に進む。紛らわしい問題もあったが、こちらも予備講習で教わった内容だった。鳥獣判別と実技試験の最終結果は、県職員が「全員合格です」。あっさりしていて拍子抜けしたが、ハンターの仲間入りを果たすことができ、ほっとした。予備講習会でわな設置の練習をする記者=2日、十和田市内