狩猟免許取得者が増加 若者や女性、回復支え/青森県内

青森県内で狩猟免許を取得する人が増加している。2019年度の新規取得者は168人と、10年前の約4倍になった。背景には“狩りガール”や野生鳥獣の肉を使ったジビエ料理のブームに加え、農作物への食害増加などがあるとみられる。狩猟には趣味としての.....
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 青森県内で狩猟免許を取得する人が増加している。2019年度の新規取得者は168人と、10年前の約4倍になった。背景には“狩りガール”や野生鳥獣の肉を使ったジビエ料理のブームに加え、農作物への食害増加などがあるとみられる。狩猟には趣味としての活動だけでなく、有害鳥獣駆除などで野生動物を適正管理する社会的役割もあり、県は新たな担い手に期待している。[br] 狩猟免許は銃猟第一種、第二種と網猟、わな猟の計4種類で、県が試験を実施し免許を交付する。県内で狩猟免許を持つ人は1980年代に7千人を超えていたものの、レジャーの多様化やハンターの高齢化などを背景に減少。15年度は1400人まで落ち込んだが、近年は増加傾向にある。[br] V字回復を支えているのが、若者と女性の増加だ。18年度の狩猟者数1627人のうち、20~30代の占める割合は17・9%と、09年度の4・3%から大幅に増加。女性も0・3%から4・3%に伸びた。[br] 追い風を生かそうと、県は15年度から試験回数を年2回から3回に増やした。20年度はすでに2回実施し、160人が合格した。[br] 県内ではカラスやツキノワグマ、ニホンザルなどによる農作物への被害が毎年確認されており、19年度の被害金額は6326万円、面積は23ヘクタールと、いずれも前年度から1割増えた。[br] 県自然保護課は「ニホンジカの目撃も増えており、ハンターの力は今後ますます必要とされる。多くの人に免許を取得し、鳥獣被害防止や自然環境保全に協力してほしい」としている。