再処理工場「審査通じ、安全性向上」原燃・越智執行役員インタビュー

「審査を通じ、安全性が向上した」と強調する越智英治執行役員=6日、青森市
「審査を通じ、安全性が向上した」と強調する越智英治執行役員=6日、青森市
使用済み核燃料再処理工場(六ケ所村)の新規制基準の適合性審査で施設の安全性に関する議論に携わった、日本原燃の越智英治執行役員(66)は6日、青森市で本紙のインタビューに応じた。6年半に及んだ審査を振り返り、「非常に長い時間がかかったが、原子.....
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 使用済み核燃料再処理工場(六ケ所村)の新規制基準の適合性審査で施設の安全性に関する議論に携わった、日本原燃の越智英治執行役員(66)は6日、青森市で本紙のインタビューに応じた。6年半に及んだ審査を振り返り、「非常に長い時間がかかったが、原子力規制庁と議論し、福島の事故を受けた対策を講じたことで、再処理工場の安全性は格段に向上した」との認識を示した。[br] 越智氏は審査が長期間に及んだ理由について、新基準で新たに対策が求められた重大事故の条件の設定に苦慮した―と説明。「(再処理工場での重大事故の想定は)世界的にも例がなく、新基準前には規制側も原燃も検討していない。われわれとして、規制庁の要求を十分に理解できていなかった」と述べた。[br] 規制当局が取りまとめた審査書案への意見公募で、過去のトラブルを理由に原燃の技術的能力を疑問視する声が多く寄せられたことには「真摯(しんし)に受け止めなければならない」とした。[br] 一方、「雨水流入を契機とする全品点検や、保守の考え方のまとめ直しなどによって、皆が現場に足を運ぶようになり、自ら考える力が付いてきた」と改善の成果を強調。今後も継続的に改善活動に取り組むことが重要になるとした。[br] 越智氏は愛媛県出身で、北海道大理学部卒。1987年、日立造船から原燃の前身である日本原燃サービスに入社した。再処理事業部の要職を歴任し、2014年1月に始まった審査では、施設の安全性に関する会合全てに出席した。「審査を通じ、安全性が向上した」と強調する越智英治執行役員=6日、青森市