「浄法寺漆」今季初出荷 長雨影響、量少なくも高品質

漆の粘り気やつやなどを審査する浄法寺漆認証委員(左)=5日、二戸市
漆の粘り気やつやなどを審査する浄法寺漆認証委員(左)=5日、二戸市
国産漆の約7割を生産する日本一の産地・二戸市で5日、「浄法寺漆」が今季初めて出荷された。岩手県浄法寺漆生産組合(泉山義夫組合長)に所属する漆搔き職人が6月から7月中旬ごろまでに採った「初辺」と呼ばれる漆が中心で、文化財修復事業者や漆精製業者.....
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 国産漆の約7割を生産する日本一の産地・二戸市で5日、「浄法寺漆」が今季初めて出荷された。岩手県浄法寺漆生産組合(泉山義夫組合長)に所属する漆搔き職人が6月から7月中旬ごろまでに採った「初辺」と呼ばれる漆が中心で、文化財修復事業者や漆精製業者に届けられる。[br] 同日は、組合員25人が泉山組合長の自宅に計約175キロを持参。初辺のほか、7月下旬から8月にかけて採取し、最も質が良いとされる「盛辺」も持ち込まれ、浄法寺漆認証委員の工藤竹夫さん(78)らが粘り気やつやなどを慎重に審査した。[br] 今年は長雨の影響で作業がはかどらず、昨年の初出荷時と比較すると35キロほど少なかったが、おおむね高品質と評価された。[br] 審査を通った漆は、浄法寺漆の認証と、地域産品をブランドとして守る国の地理的表示(GI)保護制度のラベルをたるに貼って発送する。[br] 本年度の浄法寺漆の取引価格は、1キロ当たり5万2千円。昨年度の生産量は1・48トンで、本年度は1・6トンを目標にしている。[br] 泉山組合長は「今年は雨が多かったが、品質は立派で、自信を持って出荷できる」と話した。漆の粘り気やつやなどを審査する浄法寺漆認証委員(左)=5日、二戸市