青森労働局は31日、青森県内の6月の有効求人倍率(季節調整値)が、前月を0・02ポイント下回る0・91倍だったと発表した。新型コロナウイルスの影響による経済の停滞で、4年3カ月ぶりに1倍を切った5月に続く低水準となり、4カ月連続で下降した。同労働局は「全国的に感染者は増加傾向で、厳しい状況は続く」と強調。先行きについては「稼ぎ時だった夏祭りが中止となり、飲食、宿泊業を中心に雇用への影響を注視する必要がある」と懸念を示した。[br] 雇用失業情勢の判断は「有効求人が大幅に減少するなど、求人が求職を下回る状況で、厳しさを増している」とし、前回の判断を維持した。[br] 季節的な変動を考慮しない原数値は、有効求人数2万897人(前年同月比25・2%減)、新規求人数8406人(16・5%減)と大きく減少。一方、有効求職者数は、離職者が増えたことで2万4110人(2・3%増)となった。[br] 業種別の新規有効求人数は、外出自粛や消費活動の低迷などで大半の業種が落ち込んだ。主要な業種では、製造業593人(12・1%減)、卸売・小売業1027人(39・6%減)、医療・福祉2054人(13・5%減)、サービス業千人(23・3%減)。[br] 一方、建設業は延期や中止が相次いでいた工事が動きだしたため、1516人(14・7%増)と伸びを見せた。[br] 公共職業安定所別の有効求人倍率は野辺地が1・36倍と最も高く、八戸が1・22倍、三沢が0・90倍、むつが0・89倍と続いた。