青森県は13日、県内で新型コロナウイルス感染症が拡大した場合、ピーク時には新規の感染者が1日当たり23人に上るという試算を明らかにした。最大の療養者数は基準日から22日後に305人となると推計。入院患者は211人、宿泊療養者は94人となり、うち重症者は30人に達すると見込んだ。県は感染拡大に備え、検査可能件数は1日当たり375検体を目標に検査体制の強化を図る方針だ。[br] 同日、青森市で開かれた県新型コロナウイルス感染症医療対策会議で県側が示した。[br] 県は国が示した新たな流行シナリオに基づき、高齢者が多い「地方型」推計モデルで試算。人口10万人当たりの新規感染者が週平均で約2・5人を超えた日を基準日とし、その13日後に新規感染者がピークを迎えるとした。[br] これを基に、県は検査体制の強化や医療提供体制の整備にも取り組む。 [br] ピーク時でも必要な検査に対応できるように、1日当たりの検査可能件数を従来の128検体から375検体に拡大させる。検査機器の能力向上や検査の民間委託を推進していく考えだ。[br] 医療提供体制については、感染者数や発生状況を踏まえて四つの段階を設定。段階ごとに病床数や宿泊療養施設の目標数を定めた。療養者数のピークを最終段階として、病床225床に加え、宿泊療養や自宅療養100床の計325床の確保を目指す。[br] 奈須下淳県健康福祉部次長は取材に対し、「関係機関と協力し迅速に対応できる検査、医療体制の整備を速やかに進めていく」と話した。