事業化に向け前進 越冬クリア、久慈産の養殖ギンザケを今季初水揚げ/市漁協

今季初めて水揚げされた久慈産の養殖ギンザケ=7日、久慈港
今季初めて水揚げされた久慈産の養殖ギンザケ=7日、久慈港
久慈市漁協(皀(さいかち)健一郎組合長)は7日、久慈港湾口防波堤の静穏域活用に向けて湾内で試験養殖しているギンザケ6トン(約2千匹)を今季初めて水揚げした。初の越冬で低水温の影響や波浪に対するいけすの耐波性が課題だったが、いずれもクリアして.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 久慈市漁協(皀(さいかち)健一郎組合長)は7日、久慈港湾口防波堤の静穏域活用に向けて湾内で試験養殖しているギンザケ6トン(約2千匹)を今季初めて水揚げした。初の越冬で低水温の影響や波浪に対するいけすの耐波性が課題だったが、いずれもクリアして成育は順調。試験終了後の事業化に向けて大きく前進した。[br] 3カ年計画(2019~21年度)の2年目に当たる今季の試験では、200~300グラムの稚魚を昨年11月から大型いけすで養殖。海水温が5度以下になると餌を食べなくなるが、冬場の最低水温は6度で大きな影響はなく、この日は平均3キロ超えの大ぶりな魚体が次々と水揚げされた。いけすも壊れなかった。[br] 品薄で魚価が上がる8月中旬までに50トン(約2万匹)を水揚げする計画。生食用として量販店や外食チェーンに流通し、一部は地元スーパーにも出回る。[br] 最終年度の来季は稚魚の数を増やしていけすの密度を高め、120トン(約6万匹)の水揚げを目指す。[br] 皀組合長は「2回の試験結果を踏まえ、来季で最も効率的な養殖方法を確立し、事業化に向けて取り組む」と強調。漁業者は秋サケの不漁に苦しんでおり、遠藤譲一市長も「つくり育てる新たな漁業の柱になる」と期待を寄せる。[br] この日は市内で試食会も行われ、関係者が刺し身や焼き、すしなど5品を試食。「身が硬めで刺し身に向く」「さっぱりしている」などの感想が聞かれた。今季初めて水揚げされた久慈産の養殖ギンザケ=7日、久慈港