三沢空港発着の東京(羽田)線、7月1日運航再開/感染拡大防止、空港関係者は気を引き締める

乗客が出発前に利用する待合室では、1席ずつ空けて座るように席数を制限する。今は静かな待合室に乗客の姿が戻る日は近い=26日、三沢空港
乗客が出発前に利用する待合室では、1席ずつ空けて座るように席数を制限する。今は静かな待合室に乗客の姿が戻る日は近い=26日、三沢空港
三沢空港発着の東京(羽田)線が7月1日、運航を再開する。同空港は国内3空港とつながっているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、5月12日以降、全便が運休。空港施設では、定期便や乗客の姿が見られない静かな日が長く続いた。再開後も当面は.....
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 三沢空港発着の東京(羽田)線が7月1日、運航を再開する。同空港は国内3空港とつながっているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、5月12日以降、全便が運休。空港施設では、定期便や乗客の姿が見られない静かな日が長く続いた。再開後も当面は1日1往復の運航だが、空港業務に携わる人たちは、青森県南の「空の玄関口」の再開を喜び、にぎわいが戻る時を待ちわびる。同時に、人々の県境をまたぐ移動を支えるべく、感染拡大防止と利用者の安全確保に向けた対策の徹底へ気を引き締めている。[br] 空港ビルを運営する三沢空港ターミナルによると、三沢空港では3月17日、国内線の一部の運休が始まった。三沢飛行場で民間の定期便が長期間飛ばなかったのは2017年5~7月の55日間、滑走路工事に伴い全面運休して以来。同ターミナルの千葉功己専務は「工事は期間が決まっているが、コロナの影響はいつまで続くか分からず、先が見えなかった。同じ運休でも感覚が違った」と語る。[br] ビル内で営業する売店にレストラン、航空会社、レンタカー業者、空港利用者らが乗り降りするタクシーや連絡バス…。空港に携わる多くの人や事業が影響を受けた。「みんな苦しかったはずだ」。それだけに、1往復だが運航再開の喜びは大きい。[br] 利用者の感染防止に向け、空港施設内の消毒・換気の実施はもちろん、手荷物検査所の先の待合室やロビーでは、間隔を空けて座るように誘導するなど、「3密」を回避できる環境を整える。利用者にはマスク着用のほか、熱が高い場合は搭乗の自粛を求める。[br] さらに、ビル内には1日、三沢市から貸与されたタブレット型の体表温度測定機器を設置する予定だ。[br] 県境を越える移動の自粛要請は解除されたものの、国内では感染の収束時期が見えない。千葉専務は「三沢だけでなく全国の空港全てが対策を徹底していくしかない。その取り組みが、ゆくゆくは県境を越える往来の活発化に結び付いてほしい」と願う。[br] 空の旅を支える人々の再開への期待は大きい。日本航空三沢空港駐在員事務所の空港責任者で、三八五観光三沢空港営業所の柳谷英一所長は「スタッフは運休中も、技術や意欲を落とさないように努めてきた。再開に向けた準備は進んでおり、1日からは万全の態勢で臨める」と強調。「今はとにかく、第一便を安全に迎え、無事に飛ばしたいとの思いだ」と力を込める。[br] 三沢空港では1日以降、再開を祝う企画が展開される。同ターミナルは7月中、売店の商品を一部を除き1割引きで販売。青森ならではの袋ラーメン、三沢市の特産品を使った商品それぞれを詰め合わせたお得なセットを、数量限定で売り出す。レストランでは、食事をする人にソフトドリンクをサービスする。[br] 三沢など13市町村などでつくる三沢空港振興会は1日、空港利用者や乗客と喜びを分かち合うイベントを実施。市や県、日航の関係者らが横断幕を掲げ、羽田から到着する便の乗客を歓迎するほか、駐機場で三沢からの出発便を見送る。乗客が出発前に利用する待合室では、1席ずつ空けて座るように席数を制限する。今は静かな待合室に乗客の姿が戻る日は近い=26日、三沢空港