野辺地病院で医療過誤、定期検査を怠る/70代男性死亡、遺族と賠償金300万円で和解

北部上北広域事務組合は26日、運営する野辺地町の公立野辺地病院で、肝臓がんなどで2019年3月に死亡した上北郡内の70代男性に対して、定期的な腹部エコー検査を怠る医療過誤があったとして、遺族に損害賠償金300万円を支払い、和解したと明らかに.....
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 北部上北広域事務組合は26日、運営する野辺地町の公立野辺地病院で、肝臓がんなどで2019年3月に死亡した上北郡内の70代男性に対して、定期的な腹部エコー検査を怠る医療過誤があったとして、遺族に損害賠償金300万円を支払い、和解したと明らかにした。[br] 同日開かれた同組合議会臨時会で報告された。[br] 同病院によると、糖尿病で通院していた男性は、13年に腹部エコー検査で胆のう腺筋症が見つかった。このため、毎年11月ごろに定期的な検査を行って経過観察するとしていた。だが、17年と18年に検査が実施されなかったという。男性は19年2月にがん性腹膜炎などが見つかり入院。3月に死亡した。[br] 男性の死因と胆のう腺筋症とは直接的な因果関係がないものの、定期的な検査が行われていれば、がんの早期発見につながる可能性があったなどと遺族側は主張。遺族側と病院側の双方の弁護士が話し合い、今年4月に和解することが決まった。[br] 検査がなぜ実施されなかったについては、カルテなどに記載がなく、分からないという。小堀宏康院長は取材に「このようなことがないよう、検査に対する確認作業などができるシステムづくりを進めたい」と語った。