新型コロナウイルスに伴う都道府県をまたいだ移動の自粛が19日に全面解除されてから初の週末を迎え、青森県関係の国会議員が一斉に地元入りした。3~4カ月ぶりに選挙区での活動を再開させた格好だが、感染予防のため、支持者回りを抑えたり、握手を控えたりして対応。大規模な集会を開催する見通しが立てられないなど、活動の全面再開にはほど遠い状況が続く。各議員は、新型コロナを踏まえた“新しい政治活動”の形を模索している。[br] 感染拡大前は、ほぼ毎週末、東京から帰省していた国会議員。3~4カ月も地元を空けるのは、どの議員にとっても初の経験とみられ、地元入りした議員は一様に「ほっとした」などと口をそろえた。[br] このうち、20日に八戸市に戻った自民党の大島理森衆院議長と滝沢求参院議員は、市内で開かれた党市支部の会合に出席。国政の状況を報告するとともに、県議や市議らと意見を交わして地元の状況把握に努めた。[br] 国民民主党の田名部匡代参院議員は20日に党群馬県連の定期大会に出席し、21日夕方に八戸市入り。約3カ月ぶりとなった地元では今後、新型コロナの影響を受けた地域経済の情報収集などに当たる予定という。[br] それぞれ地元での活動は再スタートを切ったものの、各議員は感染予防に配慮。現時点では、必要最低限の活動に制限する。[br] 衆院議員の任期満了が来年10月に近づき、一部では解散時期の観測も飛び交うが、選挙を見据えた大規模な集会も当面、開くことができない見通しで、新たな政治活動の形を探る。[br] 今後の活動について滝沢氏は「在り方は変わっていくかもしれない。どういう形があるのか考えながら、現場主義でやっていきたい」と強調。[br] 自身の活動のほか、党県連代表として次期衆院選青森2区の候補者選定を進めなければならないなどの課題も抱える田名部氏は「感染防止のため、人との接触は難しくなる。街頭で国や地域経済の課題を訴えつつ、県民の声を聞く活動をしたい」との考えを示した。[br] 大島氏は「現場の声を聞く機会は少なくなっている。議員は、国民の不満や意見を見通す力が試されている」と語った。