滞留原木の輸送費補助へ 青森県、6月補正予算に計上

流通先がなく、材木置き場にとどまる原木=5月下旬、十和田市
流通先がなく、材木置き場にとどまる原木=5月下旬、十和田市
青森県は、新型コロナウイルスの影響による住宅需要の落ち込みで、県内に滞留する原木の流通対策を講じる。県産木材の流通に関わる県森林組合連合会に対し、県外の木材加工施設に輸送する費用の3分の2を補助。原木の早期流通を図り、新たな原木の生産につな.....
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 青森県は、新型コロナウイルスの影響による住宅需要の落ち込みで、県内に滞留する原木の流通対策を講じる。県産木材の流通に関わる県森林組合連合会に対し、県外の木材加工施設に輸送する費用の3分の2を補助。原木の早期流通を図り、新たな原木の生産につなげ、林業事業者の経営を支援する。県は15日開会の県議会定例会に、事業費8985万円を盛り込んだ2020年度一般会計補正予算案を提出する。[br] 県林政課によると、県内で滞留する原木約6万立方メートルのうち、単板積層材(LVL)を生産する六戸町の木材加工工場は約2万立方メートルを受け入れる予定だ。[br] 残る約4万立方メートルは県外の木材加工施設に運ぶ必要があり、原木は大湊港(むつ市)、野辺地港(野辺地町)、津軽港(鯵ケ沢町)から海上輸送される。林業事業者は北海道や経済活動が回復し始めている中国などに搬出する。[br] 現状について、同課の比内一道課長は「まず県内に滞留する原木を搬出することが必要」とし、「引き続き林業事業者を支えていくため、今後も何らかの支援策を提案する」と話した。[br] 補正には、林業事業者の経営健全化に向けたセミナーの開催費用262万円を計上。8、9月をめどに開催する予定で、密集防止で県南と津軽の2会場に分けて実施する。首都圏から林業専門の経営診断士を招き、個別相談にも対応する。流通先がなく、材木置き場にとどまる原木=5月下旬、十和田市