2023年の国民スポーツ大会(国スポ)冬季大会スケート・アイスホッケー競技会について、八戸市を主会場とする案が浮上していることが9日、関係者への取材で分かった。冬季大会の開催が決まれば、20年に行われた「氷都新時代!八戸国体」以来3年ぶりで、国内最多の14回目となる。一方、25年には青森県での冬季大会が内定しており、受諾した場合には6年で3回という異例の短いスパンでの開催となるため、大会運営に掛かる自治体の財政負担やボランティアの確保などが課題となりそうだ。[br] 国体を巡っては、25年に青森県が本大会と冬季大会の受け入れを表明。新型コロナウイルスの影響で流動的な要素もあるが、現時点では本大会と冬季大会を同じ年に開催する完全大会(完全国体)での実施が予定されている。冬季大会は21、22年の開催地までは決まっているが、23年は未定となっており、日本スポーツ協会が開催地を模索している。[br] こうした中、19年に市立屋内スケート場「YSアリーナ八戸」、20年には多目的施設「フラットアリーナ」が完成するなど競技施設が充実し、運営ノウハウもある八戸市が候補地として上がり、協会が地元競技団体と開催の可能性を模索しているとみられる。[br] 今後、協会は地元関係者らの意見を参考に検討を重ね、開催可能と判断した場合には、協会と文部科学省が自治体側に正式な開催を要請する見通し。実現すれば、国民体育大会が国民スポーツ大会と名称を変えて行われる最初の大会となる。[br] 市の関係者は、協会と地元の競技団体が八戸開催の可否について事前協議に入っていることを認めた上で、「実現するかどうかは、まずは競技団体がどのような判断をするかだ」と推移を見守る姿勢を示した。