青森県高野連は5日、中止となった夏の青森大会に代わる独自大会の開催を決めた。甲子園の夢を絶たれた球児にとっては、これまでの努力の成果を披露する舞台が確保され、最上級生には安どしている生徒もいよう。ただ、新型コロナウイルス感染防止対策として無観客で行われる異例の大会。部員や保護者はスタンドに入るが、いかに密集を防ぎ感染リスクを抑えるのか、求められる取り組みは少なくない。[br] 県高野連は、日本高野連が示したガイドラインに沿って代替大会を開催するが、5日の臨時理事会で最も議論となったのは「無観客」での実施の仕方だという。当該試合のチームに所属する部員と保護者は入場を許可する方針だが、県高野連関係者は「球場によってスタンドの形状が異なり、入場できる人数にも違いがある」と指摘した。[br] 運営面の細部は今後加盟校の意見も募って正式に決めていくこととしているが、関係者は「弘前市はるか夢はバックネット裏のみ、ダイシンベースボールパーク(青森市営)は800人までとそれぞれ要請されている。ソーシャルディスタンスを取ると、青森市営は300人ほどが限度ではないか」と頭を抱える。[br] さらに、無観客で実施するためには、入り口で部員と保護者の入場を整理する大会補助員が必要となる。加盟校が事前に提出した名簿と照らし合わせて入場を認める必要があり、さらに入場者の検温や消毒など、例年よりも大会補助員の仕事が増えることが予想される。[br] 県高野連は大会期間中の感染リスクを抑えるため、「できるだけスタッフも最少人数で実施する」と強調したが、補助員に求められる役割は増えそうだ。