青森県八戸港管理所は18日、2019年の八戸港のコンテナ貨物取扱量(速報値)を公表した。年間取扱量(20フィート換算、空コンテナ含む)は5万4178本で、前年を4285本(7・3%)下回ったものの、5年連続で5万本の大台を突破。コンテナヤードを使用した通常の取り扱いで見ると、過去4番目の多さだった。一方、実際に貨物を積んだ実入りコンテナのみの数量は3万6526本で、18年に次いで過去2番目に多かった。[br] 19年実績の内訳は、輸出・移出が前年比6・7%減の2万7132本、輸入・移入は8・0%減の2万7046本。空コンテナの全体数量は1万7652本だった。[br] 品目別で見ると、輸出・移出は、冷凍ホタテや冷凍サバなどの水産品、フェロニッケルなどの鉄鋼が微増した一方、紙・パルプや液晶パネル装置などの産業機械が減った。紙・パルプはアジアの景気減速を背景に、タイへの輸出が減少したのが主な要因という。[br] 輸入・移入は、太陽光発電関連や住宅部材などの金属製品が前年と同様に順調に推移。住宅資材などの木製品は、消費税増税前の駆け込み需要で角材などに引き合いがあり、大きく伸びた。飼料などの動植物性製造飼肥料はやや減少した。[br] 八戸港管理所は昨年より取扱量が減少した要因について「中国をはじめとするアジア諸国の景気減速が大きい」と分析。今後については「(輸移出、輸移入とも)新型コロナウイルスが影響し、取扱量が減少するのではないか」との見方を示した。[br] 同港のコンテナ貨物取扱量は18年の5万8463本が最高。ただ、16年に釧路―八戸間で鉄道コンテナを船舶で代替輸送した特殊要因を含めれば、同年の5万8972本が最高となる。