【新型コロナ】八戸市出身の格闘家、前澤さん「相手に勝つために、今は自分を守るとき」/自主トレ励む

ボールを使ったトレーニング方法を紹介する前澤(YouTubeより抜粋) 
ボールを使ったトレーニング方法を紹介する前澤(YouTubeより抜粋) 
女子総合格闘技「DEEP JEWELS」アトム級(体重47・6キロ以下)チャンピオンの前澤智(とも)(32)=八戸市出身=が、コロナ禍で活動が制限される中、自主トレーニングに励んでいる。今月6日に予定されていた自身2度目の防衛戦は中止。目標.....
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 女子総合格闘技「DEEP JEWELS」アトム級(体重47・6キロ以下)チャンピオンの前澤智(とも)(32)=八戸市出身=が、コロナ禍で活動が制限される中、自主トレーニングに励んでいる。今月6日に予定されていた自身2度目の防衛戦は中止。目標を失い、モチベーションの維持に苦しみながらも、自宅でできるトレーニング動画の投稿などで競技の魅力発信に余念がない。「相手に勝つために、今は自分を守るとき」―。前澤は自らにそう言い聞かせ、再びリングの上に立つ日を見据えている。[br] 前澤は青森県立八戸商高卒で、高校時代は柔道で県大会上位の実績を持つ。社会人となってからは八戸市内の企業に勤めながら格闘技に目覚め、2012年9月に総合格闘技でプロデビュー。その後、本格的に取り組むため上京して力を付け、18年12月に同階級を制した。[br] 5月6日の防衛戦は、東京・後楽園ホールでの大規模な格闘技イベントの中で行われる予定だった。自身の強さを証明するため、今後の格闘家人生の方向性を考えるため、区切りの大一番と位置付けて準備していただけに「こんなこと(コロナ禍で中止)になるとは想像できなかった」と無念さをにじませた。[br] 現在は、東京都内の所属ジム「リバーサルジム立川ALPHA」のインストラクターとして、会員向けのオンライン授業を実施するほか、ジムの仲間と共に動画投稿サイト「ユーチューブ」で自宅でできるトレーニング、競技の魅力を伝える動画を配信。「格闘技に興味を持ってもらい、事態が終息した時に試合を見に来てもらいたい。今はできることをできる範囲で実行するしかない」と地道な活動を続ける。[br] ジムの活動と並行し、自宅でトレーニングも積んでいる。ランニングをしたり、他人との接触を避けて1人でジムを訪れることもあるが、都内では一時期より減ったとはいえ、まだ毎日のように感染者が発生中。「どこで感染するか分からず、満足に練習できない。ただ、体力が衰えていくのも怖い」とアスリートとしての苦悩も打ち明ける。[br] 地元・八戸にも帰省できず、我慢の日々が続く。「今は、相手に勝つために自分を守ることが大事。ウイルスの怖さを分かりつつ、負けないという気持ちが必要」と言い聞かせる。[br] 中止となった防衛戦が再び行われるかどうかは不透明だが、ファンや支えてくれた人への恩返しは「リングの上でしかできない」と強調。「格闘技は“不要不急”かもしれないが、必ず次があると信じて練習を続けたい」と前を向いている。ボールを使ったトレーニング方法を紹介する前澤(YouTubeより抜粋)