経営者「開けても来ない」「追加支援を」/休業要請解除の青森県内

商業店舗や公共施設が休業、休館し、人通りがまばらな八戸市中心街。青森県が休業要請を延長しない方針を示したことを受け、飲食店などは今後の営業方針を検討している=5日
商業店舗や公共施設が休業、休館し、人通りがまばらな八戸市中心街。青森県が休業要請を延長しない方針を示したことを受け、飲食店などは今後の営業方針を検討している=5日
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、青森県が遊興施設などに出した休業要請は、予定通り6日までとする方針が決定した。不要不急の外出自粛が優先された異例のゴールデンウイーク(GW)は、生活必需品販売を除く商業店舗が軒並み臨時休業し、県南地方の繁.....
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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、青森県が遊興施設などに出した休業要請は、予定通り6日までとする方針が決定した。不要不急の外出自粛が優先された異例のゴールデンウイーク(GW)は、生活必需品販売を除く商業店舗が軒並み臨時休業し、県南地方の繁華街も閑散としている。苦境に立つ飲食業者はGW明けの営業再開を模索する一方、緊急事態宣言の延長を念頭に、「店を開けても客は来ない」「どうやって感染を防げばいいのか」と困惑する。出口の見えない現状に危機感は極限まで高まっており、行政に対して経済支援の追加を求めた。[br] さまざまな商業店舗や公共施設が立ち並ぶ八戸市中心街。例年であればGWは帰省客や観光客の姿も多いが、飲食店などの臨時休業もあって人影はまばらだ。[br] 休業要請の解除を受け、八戸中心商店街連絡協議会の松井正文会長は「経済の視点も、健康や安全の視点も重要。店が営業すれば少しは街に活気が出てくるはず。『三つの密』を避けるようにルールを守って取り組んでいきたい」と話す。[br] 繁華街の飲食店は大半が自主休業に踏み切った。一部店舗を除き、6日まで営業自粛中の八戸屋台村「みろく横丁」は、GW明けの営業方針を検討中。木村健一村長は「店で働く従業員の安全も考えつつ、どのような形で営業していけばいいのか」と頭を悩ませる。[br] 市中心街のビルに入居する居酒屋の店主は「出口が見えず、耐えるのも限界が近い。店を開けても、休業しても、結局は固定費で赤字になる状況がつらい」と苦しい胸の内を明かす。[br] 飲食店は感染抑止対策の改善を進めるが、万が一を考えると不安は尽きない。三沢市のバーの経営者は「感染防止に努めながら営業できるよう、行政には具体的なガイドラインを提示してほしい」と要望する。[br] 五戸町のある飲食店は7日以降に営業を再開する予定で、来店客が座る椅子の間隔を空けるなどの対策を検討している。経営者は「今はまだ、お客さんの感染防止意識が高いので来客があるかどうか…。それでも、県の協力金が支給されない期間も休み、売り上げが全くないというのも厳しい」と複雑な感情を抱く。[br] 一方、コロナ危機は多岐にわたる業種や事業者に広がりつつある。緊急事態宣言が今月末まで延長され、県内も消費活動や経済の停滞が避けられない。[br] 特に宿泊・観光産業は回復の先行きを見通すのが難しい。八戸市旅館ホテル協同組合の附田眞輔理事長は「この業界は長い闘いが予想され、十分な運転資金が必要になる」と強調。雇用調整助成金の拡充や税制上の支援措置などを求め、「行政も苦しいだろうが、第2弾、第3弾の追加支援をお願いしたい」と訴えた。商業店舗や公共施設が休業、休館し、人通りがまばらな八戸市中心街。青森県が休業要請を延長しない方針を示したことを受け、飲食店などは今後の営業方針を検討している=5日