【新型コロナ】導入進むオンライン授業/授業づくりの課題は?

青森市立橋本小でのオンライン授業。教員がパソコンを通して児童とやりとりしながら進めている=4月28日
青森市立橋本小でのオンライン授業。教員がパソコンを通して児童とやりとりしながら進めている=4月28日
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、青森県内の学校では休校が続いている。子どもたちが学校に通うことができない間の学習機会を確保するため、全国的に導入が進んでいるのが情報通信技術(ICT)を利用した「遠隔授業」だ。県内市町村に先駆けて導入し.....
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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、青森県内の学校では休校が続いている。子どもたちが学校に通うことができない間の学習機会を確保するため、全国的に導入が進んでいるのが情報通信技術(ICT)を利用した「遠隔授業」だ。県内市町村に先駆けて導入した青森市では、教員が工夫を重ねながら授業づくりに取り組んでいる。[br] 4月上旬からオンラインでの遠隔授業を開始した同市。全国的にも導入例が少ない、画面越しに子どもたちとやりとりしながら授業ができる仕組みで、下旬からは全小中学校に取り組みを広げた。市教委指導課によると、ネット環境が整っていない家庭の子どもには、学校のコンピューター室を解放するなどして対応している。[br] 市立橋本小は14日からオンライン授業を開始。一学年の在籍生徒が10人程度と少ないこともあり、特別支援学級も含めた全学年でスムーズに授業ができているという。[br] 一日に複数のオンライン授業を行うため、授業時間は各学年20分と普段の授業時間の半分程度だ。5、6年担任の稲葉望華(みか)教諭(49)は限られた時間で要点を伝えるため、大切な部分は事前に準備したパワーポイントを表示するなど工夫。授業終了後の20分間も勉強の時間と設定し、授業ごとに宿題を出している。[br] 稲葉教諭は「要点を絞って教えることは学校が再開しても生かせる経験。子どもたちも覚えることがはっきりして分かりやすいのでは」と歓迎。一方、画面越しでは子どもの顔しか見えないため、「ノートに何を書いているのか見えず、授業の内容を理解しているかどうか分かりにくい」と課題も挙げる。[br] 県内の大学教授らで組織する、あおもりIT活用サポートセンターの古川勝也理事(40)は「学校では先生が25人の生徒に授業をしていたとすると、オンライン授業は1対1が25個存在するようなもの。学校という空間とは違う」と難しさを指摘。「1回の完成度を高めるのではなく、うまくできなければ方法を変えるなど、小さいテストを重ねるイメージで試していけばいい」と話した。青森市立橋本小でのオンライン授業。教員がパソコンを通して児童とやりとりしながら進めている=4月28日