新型コロナウイルスの感染拡大に伴う公立小中学校の休校措置を巡り、八戸市が、政府の緊急事態宣言が延長された場合でも、予定通り7日から学校を再開する方針であることが1日、分かった。市教委の伊藤博章教育長は取材に同宣言の期間中は通常より在校時間を短縮し、部活動は自粛するよう各校に求めることを明らかにした。青森県南地方の市部では、三沢市も7日から学校を再開する予定。[br] 八戸市の市立小中学校は3月3日から休校となり、5月6日まで事実上延長されている。伊藤教育長は学校再開を決めた理由として▽市内で新たな感染者が確認されていない▽児童生徒の負担減▽学業の遅れ解消―などを挙げ、今後、子どもや保護者、教職員の感染が疑われた場合は、「感染経路を確認した上で、学校ごとに休校する」とした。[br] 同宣言の延長が見込まれる5月は「要注意月間」と位置付け、「3密を避けるよう呼び掛ける」と説明。一例として、空き教室を使った分散型授業の推奨や、部活動などの課外活動の自粛を挙げた。同宣言期間中も学校給食は実施する。[br] 授業時間の確保については、7日に再開したとしても、各校を平均すると小学校は9日分、中学校は16日分が不足する見通しで、夏休みや冬休みの登校などによる未履修範囲の解消を想定。高校入試を控える中学3年生には「土曜に登校してもらうこともあり得る」との認識を示し、市内外で教育の地域格差が生じないよう対応するとした。[br] さらに不調を訴える児童生徒へのケアに尽力することを強調。修学旅行などの遠出についても、秋以降への延期や行き先の変更は認容する姿勢を示した。[br] 一方、新たな感染者の確認を受け、休校を10日まで延長した十和田市教委は、緊急事態宣言の延長に関して、「まだ何も明言できない。国から正式な発表があった時は、対策本部の会議で再延長を検討する」とコメント。[br] 7日に再開予定だったむつ市の宮下宗一郎市長も1日の会見で「全ての小中学校を訪問し、校長と協議を進めている。5日までには方針を決めたい」と述べた。