青森県産馬「ミライヘノツバサ」春の天皇賞出走へ

母馬にぴったりと寄り添うミライヘノツバサの弟馬(左)。兄の活躍を祈るように、すくすくと成長している=17日、七戸町の諏訪牧場
母馬にぴったりと寄り添うミライヘノツバサの弟馬(左)。兄の活躍を祈るように、すくすくと成長している=17日、七戸町の諏訪牧場
青森の“ツバサ”は大舞台で羽ばたくか―。七戸町の諏訪牧場が生産した競走馬ミライヘノツバサ(牡7歳)が、5月3日京都競馬場で行われるG1競走・第161回天皇賞(春)=芝3200メートル=に出走を予定している。脚の故障を乗り越え、今年2月に初の.....
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 青森の“ツバサ”は大舞台で羽ばたくか―。七戸町の諏訪牧場が生産した競走馬ミライヘノツバサ(牡7歳)が、5月3日京都競馬場で行われるG1競走・第161回天皇賞(春)=芝3200メートル=に出走を予定している。脚の故障を乗り越え、今年2月に初の重賞制覇を果たした遅咲きの苦労馬。生産者の諏訪豊蔵社長(70)は「勢いに乗って勝利をつかんでほしい」と、母馬や3月に生まれたばかりの“弟”とともに故郷からエールを送っている。[br] 有馬記念などG1を3度制したドリームジャーニーを父に持つミライヘノツバサは、2013年4月27日、同牧場で誕生した。母タムロブライトは、01年阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)で優勝した県産馬タムロチェリーの子だ。子馬の頃のミライヘノツバサについて諏訪社長は「標準的な体格ながら、気性が荒い母親に似てやんちゃな性格だった」と振り返る。[br] ミライヘノツバサは2歳でデビュー。3歳で皐月賞、菊花賞とG1を経験し、活躍が期待されたが、4歳で右前脚の屈腱炎(くっけんえん)を発症し、約1年半に及ぶ長期の休養を余儀なくされた。[br] 復帰後も勝利からは遠ざかっていたが、背水の陣で臨んだ2月のダイヤモンドステークス(G3)で激走し、最下位の16番人気ながら優勝。青森県産馬としては、08年ローズステークス(G2)で勝利したマイネレーツェル以来、12年ぶりの中央競馬での重賞勝利だった。[br] 諏訪社長は「このレース(ダイヤモンドS)で結果を残せなければ引退も仕方ないと覚悟していたので、ビックリした。根気強く調教してくれた厩舎スタッフのおかげ」と感謝する。[br] 馬産地の県内は出産シーズンを迎えており、同牧場では先月20日、タムロブライトが、クラシック三冠を制した名馬・オルフェーヴルの子を出産。ミライヘノツバサの弟に当たる子馬はすくすくと成長し、母馬とともに兄の活躍を祈っている。[br] 「円熟期を迎えたツバサがどんなレースを見せるのか楽しみだ」と諏訪社長。北海道産馬が主力となっている競馬界で、青森県産馬の存在感を知らしめることができるか、注目されている。母馬にぴったりと寄り添うミライヘノツバサの弟馬(左)。兄の活躍を祈るように、すくすくと成長している=17日、七戸町の諏訪牧場