【新型コロナ】八戸三社大祭山車参加見送り/山車組関係者ら「とにかく悔しい」

新型コロナウイルスの感染拡大は、青森県南地方最大の夏祭りである八戸三社大祭にも影響をもたらした=昨年8月、八戸市
新型コロナウイルスの感染拡大は、青森県南地方最大の夏祭りである八戸三社大祭にも影響をもたらした=昨年8月、八戸市
新型コロナウイルスの感染拡大は、青森県南地方最大の夏祭りでもある八戸三社大祭にも影響をもたらした。山車組で構成する「はちのへ山車振興会」が、祭りの“花形”である豪華絢けん爛らんな山車の運行を見送る方針を申し合わせたことで、参加する子どもや沿.....
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 新型コロナウイルスの感染拡大は、青森県南地方最大の夏祭りでもある八戸三社大祭にも影響をもたらした。山車組で構成する「はちのへ山車振興会」が、祭りの“花形”である豪華絢けん爛らんな山車の運行を見送る方針を申し合わせたことで、参加する子どもや沿道で楽しむ市民らは、取り巻く状況に理解を示しながらも、無念さをにじませる。今年の三社大祭は発祥300年の節目だったこともあり、山車組関係者は「例年以上に力を入れていたのに」「とにかく悔しい」とじくじたる思いも。ただ、既に来年を見据えており、「2年分の思いを込めた山車を作る」と気持ちを切り替える声も上がっている。[br] 「夏の一番の楽しみだったのに…」。八戸市内の小学校に通う成田沙紀さん(9)は毎年山車組に参加。昨年からは小太鼓にも挑戦し、「今年はもっと上手にたたきたいと思っていた。コロナを退治するためにも、家で宿題を頑張る」と話した。[br] 市立下長中2年の田名部真央さん(13)は「クラス替えがあり、新しくできた友達と行く約束をしていたので悲しい。小学生の時までは参加していたので祭りは大好き。今年は見るのもできなくて残念」とうつむいた。 祭り期間中に、見物客の穴場スポットとなっている同市三日町にある「はっち」で働く橋本睦子さん(52)は「毎年山車を見るため、多くの親子連れが訪れていたので余計に寂しい。状況を考えると仕方がないんだろうけど…」と漏らした。[br] 山車を制作する各組も複雑な心境をのぞかせる。[br] 長横町粋組代表の菅原鉄也さん(41)は「山車組には子どもから高齢者まで多くの人が携わる。命を大事にするという観点から妥当な判断だった」と納得の表情。「参加する人、見る人が楽しめてこその祭り。残念な気持ちもあるが、どこかほっとした」と話した。[br] 昨年まで山車審査会で3年連続の最優秀賞、今年は組にとっても参加130周年の節目だった十一日町龍組。制作責任者の石橋元平さん(38)は「構想は既に固まっていたが、こればかりはしょうがない。せっかくの祭りで被害が広まることだけは避けたかった」とし、「来年は2年分の思いを込めた山車を作り、多くの人に元気を与えたい」と力を込めた。新型コロナウイルスの感染拡大は、青森県南地方最大の夏祭りである八戸三社大祭にも影響をもたらした=昨年8月、八戸市