がん疑い見落としで1200万円賠償/三戸中央病院

三戸町は26日、三戸中央病院で、50代男性患者に対し、検査結果を正しく伝えず、腎臓がんの発見が遅れる事例があったことを明らかにした。病院側は診断ミスを認め、患者とは同日、1200万円の損害賠償を支払うことで示談した。 患者は慢性疾患などの治.....
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 三戸町は26日、三戸中央病院で、50代男性患者に対し、検査結果を正しく伝えず、腎臓がんの発見が遅れる事例があったことを明らかにした。病院側は診断ミスを認め、患者とは同日、1200万円の損害賠償を支払うことで示談した。[br] 患者は慢性疾患などの治療のため、2004年から通院。05年の尿検査で血が混じっていることを示す異常数値が検出され、その後の定期的な検査でも同様の状態が続いた。13年には専門医の学会などがまとめたガイドラインで、精密検査を促す事例であることが明記されたものの、異常は長年見過ごされた。担当医はおらず、医師が交代で診察に当たってきたという。[br] 19年7月、これまでと別の症状を訴えたため、コンピュータ断層撮影(CT)検査をしたところ、がんの疑いが判明。八戸市の医療機関で腎臓がんと診断された。病院側は、外部の専門医などから成る事故調査委員会を設置するなどし、過失があったと判断した。[br] 今後は定期検査で異常値が確認された場合、複数医師でチェックすることや、精密検査が行われていないケースはカルテに記載するなどの対策を取るという。同病院の東山明弘院長は「このような事故を起こさないよう、院内の体制を整え、安全な医療の提供に努める」とコメントした。