松くい虫、引き続き警戒を 青森県が対策会議

松くい虫被害などの拡大防止を呼び掛けた会合=4日、八戸市
松くい虫被害などの拡大防止を呼び掛けた会合=4日、八戸市
2018年に青森県南地方で初めて確認された松くい虫被害について、青森県は4日、19年度に新たに2本の被害木を発見したことを明らかにした。ナラ類に被害を及ぼす「ナラ枯れ」も岩手県北地方まで北上していることから、いずれも引き続き警戒するよう関係.....
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 2018年に青森県南地方で初めて確認された松くい虫被害について、青森県は4日、19年度に新たに2本の被害木を発見したことを明らかにした。ナラ類に被害を及ぼす「ナラ枯れ」も岩手県北地方まで北上していることから、いずれも引き続き警戒するよう関係機関に呼び掛けた。[br] 八戸市の県八戸合同庁舎で開かれた、県など17団体で構成する「松くい虫等被害対策協議会」の会合で報告された。松くい虫は18年10月、南部町小向地区のアカマツ5本で被害が見つかり、被害木周辺の異常木・枯死木と共に伐倒・薫蒸処理を実施している。[br] 対策協は19年度、同地区を中心に行った上空撮影や地上目視によって新たな被害を確認。周囲の51本と共に伐倒・薫蒸したほか、病原菌を媒介するマツノマダラカミキリの成虫を初めて捕獲した。[br] ナラ枯れはミズナラを中心に深浦町で被害が拡大し、岩手県沿岸部まで被害エリアが北上。18年11月には久慈市でも被害が確認されている。[br] 三八地域ではコナラが多いため、青森県産業技術センター林業研究所の伊藤昌明研究員は「植生の違いによる被害エリアの北進度合いは未知数」としつつ、病原菌を媒介するカシノナガキクイムシの頭数に関し「暖冬の影響で減少しにくくなっている」と指摘した。[br] 県三八地域県民局地域農林水産部の中野晋部長は「まだ予断を許さない状況。関係機関で情報を共有し、早期の発見と処理を引き続き進める」と述べた。松くい虫被害などの拡大防止を呼び掛けた会合=4日、八戸市