【八戸市栽培研究リポート】(2)ミニトマト

八戸市農業経営振興センターで栽培されたミニトマト(同センター提供)
八戸市農業経営振興センターで栽培されたミニトマト(同センター提供)
三八地域で栽培が拡大しているミニトマト。現在の主力品種は「キャロル10」だが、病虫害への耐性や食味、育てやすさを改良した新作が民間種苗メーカーから続々と開発されている。 八戸市農業経営振興センターは本年度、農家が将来の有望品種を選ぶ際の参考.....
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 三八地域で栽培が拡大しているミニトマト。現在の主力品種は「キャロル10」だが、病虫害への耐性や食味、育てやすさを改良した新作が民間種苗メーカーから続々と開発されている。[br] 八戸市農業経営振興センターは本年度、農家が将来の有望品種を選ぶ際の参考となるデータを集めるため、新旧8品種の八戸における栽培特性を比較。4月にそれぞれの苗を定植、6月から11月まで収穫した。[br] 栽培時は茎をネットや支柱に絡ませるが、茎の丈(草丈)が伸びすぎると手間が掛かるのが難点。収穫開始時点での草丈は、140~190センチ台となった。[br] 10アール当たりの収量では、中~大玉タイプの「サマー千果」が最多で、1個当たりの平均果重も一番大きくなった。10アール当たりの上物収量で7トンを超えたのは、「サマー千果」と「サンチェリーピュア」、「キャロルスター」。糖度が高く、安定していたのは「キャロルスター」と「MKS―T833」だった。[br] 調査を担当する外和昌大技師は「小玉で収量が多いと、収穫が追い着かず、品質低下につながる恐れもある」。農家にとっては作業効率を考えると、大玉も魅力的な品種だという。[br] 半面、「ミニトマトは弁当などで重宝されるように、『ミニ』である点が特色の作物。大玉は収穫作業の負担が少ないが、市場での評価は必ずしも高くない」とも指摘。農家に対し、目指す経営と作業負担を比較しつつ、それぞれに合った最適の品種を選ぶよう促している。[br] 同センターでは今後も品種比較調査は継続していく予定で、適性が気になる品種についての問い合わせも随時受け付けている。八戸市農業経営振興センターで栽培されたミニトマト(同センター提供)