【予算をみる・20年度青森県】(中)健康づくり

健康長寿県実現のため、働き盛り世代の運動定着が求められている(写真は青森銀行が実施した啓発型健診の様子)=2019年10月、青森市
健康長寿県実現のため、働き盛り世代の運動定着が求められている(写真は青森銀行が実施した啓発型健診の様子)=2019年10月、青森市
40、50代の働き盛り世代の死亡率が高い青森県。2018年のがんによる75歳未満の年齢調整死亡率は15年連続の全国ワースト、生活習慣病による死亡率も全国ワースト。がんの早期発見や生活習慣病予防は喫緊の課題だ。「短命県」からの脱出に向け、県は.....
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 40、50代の働き盛り世代の死亡率が高い青森県。2018年のがんによる75歳未満の年齢調整死亡率は15年連続の全国ワースト、生活習慣病による死亡率も全国ワースト。がんの早期発見や生活習慣病予防は喫緊の課題だ。「短命県」からの脱出に向け、県は20年度、検診受診者の増加や県民の運動定着を目指す新規事業に取り組む。[br] 職域のがん検診は、これまで実態が把握されていなかった。「働き盛り世代のがん検診推進事業」(690万円)では、県内約1万企業を対象に実態調査を行い、結果を基により精度の高いがん検診を職域で行う方策を検討し、がんの早期発見、早期治療につなげる。[br] 「一歩前進!大人の運動習慣改善ムーブメント事業」(646万円)では、運動不足、肥満の割合を改善するため、通勤時にウオーキングを取り入れる「ウォークビズ」の推進や健康増進キャンペーンを展開。「雪かき」や「ねぶたで跳ねる」といった地域性を取り入れた動作について消費カロリーの“見える化”や、往年のディスコをイメージしたダンスイベントの開催などにより、運動に対するハードルを下げる。[br] 子どものうちからの運動習慣定着に向け、県教委は「楽しさアップ!子どもの健康づくり事業」(393万円)を行う。小学1~3年生を対象に、楽しんで取り組むことができる運動プログラムを作成。自発的に体を動かしながら、体力の向上を図る狙いだ。[br] 県教委が県内の小学1年~高校3年の児童生徒を対象に行った18年度の調査では、肥満傾向にある児童生徒の割合が全国平均を大きく上回ったほか、体力テストの合計点も全国平均より低かった。[br] 中でも、1日のうち体育の授業以外で運動する時間が30分未満の児童数は小学1~3年生で多かった。スポーツ健康課の担当者によると、学校の部活動が小学4年から始まることが一つの要因。新事業では県内の大学と協力し、授業の合間などにできる10分程度のプログラムを考案する。[br] さらに、遊んだ分だけ色を塗りゴールを目指す、といったスタンプラリーのような「運動チャレンジカード」も作成する。同課の担当者は「トレーニングなどを通してではなく、運動や遊びに楽しく取り組んだ結果として体力の向上を目指したい」と強調する。健康長寿県実現のため、働き盛り世代の運動定着が求められている(写真は青森銀行が実施した啓発型健診の様子)=2019年10月、青森市