農薬クロルピクリン被害、10年間で6件発生

青森県は21日、土壌を消毒するくん蒸剤「クロルピクリン」の不適切な使用による農薬被害が、2010~19年度の10年間に県内で6件発生し、計15人が目の痛みや頭痛、嘔吐(おうと)などの症状を訴えたことを明らかにした。県は被害防止に向け、農家や.....
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 青森県は21日、土壌を消毒するくん蒸剤「クロルピクリン」の不適切な使用による農薬被害が、2010~19年度の10年間に県内で6件発生し、計15人が目の痛みや頭痛、嘔吐(おうと)などの症状を訴えたことを明らかにした。県は被害防止に向け、農家や農薬販売店など関係者へ適正な使用を周知徹底する。[br] 同日行われた県議会農林水産委員会で、松田勝委員(共産)の質問に、県食の安全・安心推進課の澁谷俊樹課長が答弁した。[br] クロルピクリンは、ナガイモやゴボウ、ニンニクなど根菜で主に使用される農薬。同課によると、非常に気化しやすく、使用後はガスが拡散しないよう、ポリエチレンフィルムなどで土壌を被覆しなければならないという。[br] 農薬被害が発生した主な地域は十和田市や五戸町など県南地方。発生原因について県は「農薬使用後の土壌の被覆を怠っていた」とした。[br] 県は適正使用を推進するため、農業者向けに啓発用チラシを作成したほか、各種栽培講習会や戸別の巡回指導の機会を通じた指導を行っている。[br] また、中長期的計画として、クロルピクリンの使用を減らすことを目指し、病害から土壌を守る緑肥作物を導入した輪作体制の普及に取り組む方針だ。